「あすなろ」の地に高経大生の活動拠点オープン
(2013年5月9日)
「カフェあすなろ」として6月9日に開店
鞘町の喫茶店「あすなろ」があった建物をコミュニティカフェとして再生し、高崎経済大学の学生がまちなかで活動する「高崎まちなか教育センター」が6月9日にオープンする。
同センターでは、学生参加でコミュニティカフェを運営し、企画事業が実施される。学生のキャリア形成支援、大学と地域の絆づくり、中心市街地のにぎわいづくり、市民文化活動の支援などが目的。1階42席、2階40席。
5月26日に関係者を招き、詩の朗読会と旧「あすなろ」関係者と学生の交流会。6月9日のオープン式典では、高経大吹奏楽部の演奏会、群馬交響楽団メンバーによる弦楽四重奏、原れい子さんのシャンソンコンサートが予定されている。
「あすなろ」は、昭和32年に群馬交響楽団の草創期を描いた映画「ここに泉あり」に感動した崔華國(さい・かこく)さんが、本町で開業した音楽喫茶で、昭和40年に道路拡張により鞘町に移転、昭和57年に閉店した。昭和34年から「生の音楽の夕べ」を開催し、弦楽四重奏やピアノ演奏などを260回開催した。昭和35年から始まった「詩の朗読の夕べ」は140回行われ、金子光晴や谷川俊太郎など多くの詩人が訪れた。文化・芸術活動の拠点として高崎の文化人が集い、市民に親しまれた。あすなろは多くの市民にとって思い出深い場所であり、今なお市民に語り継がれている。
これまでも「あすなろ」の復活を望む声が上がり、何度か計画が持ち上がったが、改修費や採算面などで実現には至らなかった。平成20年に開催された「全国都市緑化ぐんまフェア高崎会場」のまちなかイベントスペースとして活用された経緯がある。