「いじめは絶対に許さない」市教委が方針
(2012年9月12日)
学校と保護者が同じ考えで取り組むことが重要
高崎市教育委員会は、11日の高崎市議会一般質問で、新保克佳議員の質問に答え、学校におけるいじめへの対応について考えを示した。
市教委は、いじめの対応として、「学校がいじめを絶対に許さないという毅然とした態度を示すこと」、「いじめられた場合にとことん守り抜くこと」、「児童生徒がいじめの場面に出会ったら勇気をもって制止することが重要」とし、児童生徒がいじめ問題を十分に理解し行動すること、学校と保護者が同じ考えで取り組むことが必要と考えている。
学校では、いじめに発展しかねない行動を早期に発見し、早期解消に努めていく。いじめが起きた場合、児童生徒への事実確認、保護者への説明について迅速な対応を行い県教委、警察とも連携する。
高崎市内のいじめでは、ひやかし、からかいが最も多く、次いで軽く相手を叩く、無視をするなどとなっている。各学校は、毎月アンケートを実施し、きめ細かく児童生徒を見つめ、実態把握に努めている。今年度はいじめ防止プログラムにより、各学校で「いじめ根絶宣言」を行い、具体的な実践が行われている。道徳や特別活動、生活指導で命の大切さ、思いやる気持ちの育成に努めている。
いじめに対して一人の教員が抱え込んでしまうことなく、学年、学校がチームとして対応していくこと。
大津市の事件で、教育委員会の対応が問題となったことについて、飯野教育長は「大津市で起きた事件では学校の対応のみならず、学校と教育委員会、教育委員会と市長の関係が問題となった。大津市では、教育委員会が行った調査を市長がずさんと発言したことや、いじめと自殺の因果関係を市長が認めたことなどが報道された。
いじめをめぐる市長と教育委員会の不協和音は今回が初めてではない。いじめの問題がいっこうに沈静化しない状況にあり、高崎市では、教育委員会のいじめ防止の指導を、市長が理解し、後押しをしている。議会からも助言をいただいている。教育的な施策が効果を出していくためには、教育委員会と市長部局が緊密な連携を取ることが不可欠だと思う」と所感を述べた。
新保議員は「いじめは表面に出にくくやっかいな問題。いじめの実態は相当数あると認識しなければならない。いじめは、いじめる側が100%悪い、という考えを児童生徒に意識させることが大事」と、市教委に一層の取り組みを要望した。