「集客施設案へパブコメ出そう」と呼びかけ
(2012年9月3日)
高井議員らが白紙化求める集会
高崎市が高崎駅東口エリアに計画している都市集客施設について、白紙化を求める集いが1日に中心市街地で行われた。この集いは、高井俊一郎高崎市議が代表をつとめる「ちゃんとパブリック高崎プロジェクト」が呼びかけた。高崎市議会6月定例会一般質問で、都市集客施設に反対した宮原田綾香市議らも参加し、市民約50人が集まった。
集いでは、都市集客施設を「430億円のハコモノ」、「市民への説明が不十分なまま進められている」「将来負担が大きい」と説明し、現在、高崎市が募集している都市集客施設基本計画案にパブリックコメントを送ろうと参加者に呼びかけた。
前半は、前中之条町長の入内島道隆さんが、中之条ビエンナーレや交流拠点施設「つむじ」について講演した。入内島さんは、「創造都市」を掲げて町の活性化に取り組み、リーダーシップを発揮した。中之条町中心部への危機感から空地対策として整備した「つむじ」、空き商店や廃校を会場に若い芸術家や住民の力で成功させた中之条ビエンナーレについて説明し、経済効果を示しながらも町議会に政策が理解してもらえなかったことや、住民への浸透に苦労した経験を語った。
後半は、亀田慎也さんを司会に、入内島さんと参加者で意見交換した。亀田さんは、高崎競馬場跡地利活用有識者検討委員会の委員として、高崎市の拠点性を生かし群馬県経済発展のため高崎競馬場跡地にコンベンション施設を導入すべきとした基本方針をとりまとめている。亀田さんは、高崎市の都市集客施設の理念には共感できるが、計画として不十分と指摘した。
集いでは、集客施設計画案にパブリックコメントを送ることが現在残された市民参加の方法と訴えられた。高崎市あるいは富岡市長との対決姿勢は控え、集客施設計画に対する賛否を誘導するものではなかったが、参加者からは、パブリックコメントの効力に対する疑問や、集客施設計画が撤回されない場合、主催者はどのような運動を行うのか質問があった。主催者からは「パブリックコメントがどのように反映されたか見極めることが重要」とし明言は避けたが、話の流れの中で、パブリックコメントがおろそかにされた場合は、高崎市や市長の政治姿勢を問うための運動について言い及んだ。
高崎市では、松浦市長時代に市議会への上程を見送った「自治基本条例」の際、市民への周知が不十分であるとの理由や政策に対する信条などで、多数のパブリックコメントが送られたことがある。
都市集客施設基本計画案に対するパブリックコメントの募集は9月7日(金)まで。