農地土壌の放射性セシウム分布図公表
(2012年2月1日)
群馬県が調査結果と濃度低減対策示す
群馬県は、1月31日に、農地土壌に含まれる放射性セシウム濃度分布図と、放射性セシウム濃度低減対策を示した。
県では、昨年4月から県内農地土壌の放射性物質調査を実施してきた。県内を2・5km四方の区画に分け、市町村とJAの協力で調査対象を選定した。水田は平成23年4月~6月、畑・樹園地等は6月~12月に、県内766カ所の土壌を採取した。測定が終了した628カ所のデータをもとに解析を行った。
濃度分布図は、深さ20センチまでに含まれる放射性セシウムを表し、6月14日を基準日として、測定値の補正を行った。
農地土壌の放射性セシウムの分布は、これまでの調査や航空機モニタリングによる空中放射線量と同様の傾向となった。
県内の農地は、500ベクレル以下が90%を越え、最も高い地点で2000~2500ベクレルとなった。平成23年米の作付け規制となった土壌中の濃度5000ベクレルを下回っている。
県では、肥料やPH対策により放射性物質を作物に吸わせない、土壌の反転、堆肥や土壌改良資材に、放射性セシウムの暫定許容値400ベクレル以下のものを使用するなど、技術対策を指導する。
県では、今後、詳しく調査を行い、平成24年度以降は、県内70カ所程度の地点で経年変化を調査していく。