震災前の水準に業況回復/たかしん調査
(2012年1月27日)
平成23年10月~12期
高崎信用金庫が四半期ごとに行っている業況調査で、平成23年「10月~12月期」は、全業種で業況が改善し、大震災前の水準まで回復していることが示された。
平成23年「10月~12月期」の業況判断指数(DI)は、△26で、前期となる平成23年「7月~9月期」の△38から12ポイント上昇し、震災前の平成23「1月~3月期」の△27とほぼ同じ水準となった。
業種別のDIは、製造業△18(前期比7ポイント上昇)、卸売業△25(同20ポイント上昇)、小売業△45(同7ポイント上昇)、建設業△19(同17ポイント上昇)、サービス業△24(同17ポイント上昇)。
製造業では、「震災の復興需要に伴い大幅な売上増加となった」、「取引先の生産体制がフル稼働に回復したため受注が増えた」などの意見が見られた。小売業では、「健康志向に加え震災以降の省エネで自転車販売が伸びている」、「放射性物質の風評被害により、売上減少となった」などの意見が見られた。建設業では「大口の工事の受注が決まるなど業況はいくらか上向いている」「学校の改修工事など公共事業が徐々に増えているので売上げは増加傾向にある」などの意見が見られた。サービス業では「介護事業は、今後も順調な推移を見込んでいる」、「海外市場への進出を考えている」などの意見が見られた。
平成24年「1月~3月期」の業況予想では、全業種合計のDIは△32となり、今期と比べ6ポイント低下となった。ヨーロッパをはじめとした世界経済の減速、歴史的な円高、タイの洪水被害による受注不安など先行きの不透明感がうかがえる。