下水汚泥の放射性物質低下/阿久津水処理センター
(2011年6月23日)
国は「処分場も可」でも「処分地のあてがつかない」
高崎市下水道局は、6月6日に採取した脱水汚泥と焼却灰について、放射性物質の測定結果を示した。測定は、5月9日から2週間ごとに行っており、今回が3回目。21日の高崎市議会建設水道常任委員会で状況を説明した。
3回目の測定では、脱水汚泥は、これまでで最も低く、放射性ヨウ素は検出下限値未満、放射性セシウムは1kgあたり440ベクレル。
焼却灰も数値が下がり、放射性ヨウ素は検出限界未満、放射性セシウムは、1回目と同じ15000ベクレルで、前回の40000ベクレルから大きく減少した。
阿久津水処理センターでは、一日に800kgの焼却灰が排出され、現在、敷地内のコンテナボックスに保管している。下水道局では、容量10トンのコンテナ5台を準備しているが、今後は、コンテナが入手できないため、コンテナが満杯になった場合は、コンテナ袋に入れ、敷地内の新幹線高架下に仮置きする考え。
下水道局は、6月20日に阿久津水処理センターの敷地境界7カ所、周辺1キロメートル地点5カ所で、空間放射線量の測定を行った。
敷地境界では、0・049~0・079マイクロシーベルト/時、平均0・065マイクロシーベルト/時。周辺1キロメートル地点では0・046~0・076マイクロシーベルト/時、平均 0・061マイクロシーベルト/時。綿貫町のモニタリングポスト 0・061マイクロシーベルト/時と同程度となっている。
国は、16日に、8000ベクレル超から10万ベクレル以下の場合、「管理型処分場」に仮置きできるとしたが、下水道局長は「放射性汚泥を引き受けてくれる処分場はない。処分地のあてはつかない」と厳しい見方をしている。