きわめて稀な事故/ 昨年9月に漏水でガス管破損
(2011年6月22日)
昨年9月に西吉井団地など180戸に影響
昨年9月30日午後4時50分頃、吉井町本郷地内で、地下1mの水道管が劣化によって漏水、水道水が噴出してガス供給用の配管に穴を開け、ガス管内に水が入って、ガス計量メーターが故障するなど180世帯にガス供給ができなくなった。この地域のプロパンガスは、富岡市の伊藤石油ガスが、ガス基地から各戸へ配管し供給していた。
高崎市は、この事故の損害賠償について、高崎市議会6月定例会にはかり、説明した。
この水道管は、昭和40年代に敷設したもので、水道管とガス管は道路の左右などに離して敷設されるが、たまたま、水道管の漏水箇所の10cm上でガス管が交差していた。噴出した水の水圧で土砂がガス管を削る「サンドブラスト現象」で、ガス管に穴を開け、ガス管内に水が入り、ガス供給エリア一帯のガスメーターが故障した。各戸にはガスボンベで対応し、高崎市は、復旧方法について、伊藤石油ガスと検討を行った。被害を受けたガス管は、延長2200mあり、9工区にわけてガス管内の水を吸引し、テレビカメラで確認する方法により、今年3月初旬に工事が完了した。
賠償額は、977万円となり、全額が水道責任賠償保険で措置されるが、東北大震災により、保険会社の事務が遅延していた。保険会社は「阪神淡路大震災以外にこのような事故は少ない」と話しているとのことで、偶発的な要因で、大きな被害が発生した。
高崎市水道局は、吉井町との合併時に、吉井地域内での漏水の確認を実施したところ、約100件が発見されたという。