CO2排出/2012年に、2003年度比12・4%削減を
(2010年12月29日)
高崎市が温暖化対策実行計画を策定
高崎市は、地球温暖化対策として、市全域の温室効果ガスの排出量を、2012年に2003年の12・4%を削減することなどを目標とした実施計画の素案をこのほど公表した。
平成20年の地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正で、中核市・特例市などに、市域全体について地球温暖化対策の指針となる計画の策定が新たに義務付けられた。高崎市は、この国の方針を踏まえ、再生可能エネルギーの利用促進、事業者・住民活動の促進、公共交通の利用促進、緑化などを盛り込んだ実施計画を策定した。
計画の期間は、2011(平成23)年度から2020(平成32)年度までの10 年間で、2003(平成15)年を、高崎市第3次環境基本計画、高崎市地域省エネルギービジョンとの整合性をはかって、基準年と定めた。
短期目標として2012年度(京都議定書の第一約束期間の最終年)に基準年の12・4%削減、中期目標として、2020年(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議:COP15で表明された中期目標年次)に基準年の23%削減、長期目標として2050年度(「福田ビジョン」の長期目標年)に基準年の70~75%削減を示している。
2008年度に高崎市で排出された温暖化ガスは、278万3437トン(=単位は二酸化炭素トン)で、そのうち約97・2%の270万6885トンが二酸化炭素となっている。人口1人あたりで7・36トンとなり、全国平均の9・51トンよりも少ない値となっている。
高崎市の人口予測や経済モデルをもとに2020年までの、高崎市における二酸化炭素排出量は、人口の増加や景気の回復などに伴い、今後数年は排出量が増加するが、その後は減少傾向に転ずると推測された。新たな抑制対策を実行しなかった場合、2012年のCO2排出量は2003年度に比べて約2・7%の増加、2020年時点では2003年比で約1・0%の減少となる見込み。
高崎市では、Co2削減対策を行った場合、2020年のCo2排出量を、何もしなかった場合の1・0%減少から、22・8%減少にすることができると考えている。さらに最大限の努力をした場合、36・7%まで減少させることができると想定している。
高崎市では、太陽光発電の利用促進、工場.オフィスにおける省エネルギーの促進、家庭におけるエコライフの促進、エコドライブの普及促進、都市緑化、廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用などの施策を積み重ね、目標を実現していく考え。
この計画は、高崎市のホームページで、平成23年1月19日までパブリックコメントを受け付けている。