教室の室温が最高37・2度/今年の猛暑
(2010年12月16日)
猛暑対策で教室にエアコン設置は?
高崎市教育委員会は、猛暑であった今年、高崎市内の小中学校で、37・2度にまで達していた教室があったことを高崎市議会で木暮孝夫議員の一般質問で報告した。
教室の基準温度は、冬は10℃以上、夏は30℃以下、適正温度は冬は18℃から20℃、夏は25℃から28℃とされている。夏休み後の9月、高崎市内小中学校で30℃を超えた日が11日。ある学校では、教室気温の最高値は37・2℃。午後2時頃、最上階の教室で記録した。
市教委の説明では、全学校の工事要望調査では、校長や教頭からは「普通教室にエアコンを早く設置してほしい」といった要望は、比較的少なかったという。保護者からの問い合わせも数件だった。
木暮議員は、前橋市、館林市、桐生市で、教室へのエアコン設置が決定したことを例に出し、本市でも教室へのエアコン設置の優先順位を高くして欲しいと要望した。また、議員は「前橋市の総事業費は13億5千万円と聞いているが、高崎市の試算では30億円かかるという。2倍以上かけ離れているのはなぜか」
前橋市の教室へのエアコン設置予算は、1教室あたり100万円に対し、高崎市は音楽室への設置実績から試算し150万円を想定した。現在、普通教室は、全市で1300室ある。
高崎市は、現在、特別教室のエアコン設置に取り組んでおり、音楽室に続いて図書室への整備を進めている。市教委では「普通教室のエアコンは、初期設置費用で30億円かかり、ランニングコストが加わるので、バルコニーのミスト(霧)で温度を下げることなど試行し、効果を検証したい。暑さ対策については真剣に取り組みたい」と述べ、当面の施設整備では校舎の建替え、耐震補強、自校方式の給食拡充に力を入れる考え。