文化財保護賞に住谷さん、樋口さん
(2014年3月6日)
「市民のために活用してほしい」と住谷さん
平成25年度の高崎市文化財保護賞に、住谷佳禹(よしのぶ)さんと樋口松枝さんが選ばれ、6日に授賞式が高崎市役所で行われた。
住谷さんは親子二代にわたって収集した歴史民俗資料コレクションを高崎市に寄付しました。寄付したコレクションには、国指定史跡「上野国分寺跡」から出土した瓦3500点や山王廃寺の仏頭など、貴重な資料が含まれ、歴史研究には、不可欠なものとされています。上野国分寺瓦は考古資料として県内で最大、山王廃寺仏頭は東日本最古の仏教資料で、法隆寺五重塔の塔本塑像(とうほんそぞう)と同工人に作と推定されている。
樋口さんは県指定史跡「馬庭念流道場と関係文書」の保存、管理につとめてきた。馬庭念流は約620年の歴史があり、樋口家が当主を継いでから420年となっているという。馬庭念流は、古武道の中でも剣術流派の源流にあたり秘伝書は樋口家のみに伝えられている。
現在の馬庭念流の道場は、慶応3年(1867)年に建てられたもので、馬庭念流の関係文書は168点となっている。
授賞式で富岡市長は「価値ある文化財を次の世代につなげていくことが大切。高崎市の大切な文化財を守っていただき大変に感謝しています」と、謝意を述べた。
受賞者を代表して住谷さんは「市民のために活用していただければ望外の喜びです。富岡市長が古き文化を大切に残そうとする姿勢に感謝したいと思います」と謝辞を語った。