プロ仕様の高機能スタジオ来年1月オープンへ
(2013年8月30日)
多胡さんプロデュース「高崎サウンド」の創造めざす
高崎市は、プロ仕様のレコーディングスタジオを拠点に、高崎から全国、世界に音楽を発信する「高崎サウンド創造スタジオ」事業の計画を29日に発表した。
レコーディングスタジオは、あら町のビルの1階と2階を改装して開設し、高崎出身の音楽プロデューサー多胡邦夫さんが、コンセプトづくりや運営まで一貫したプロデュースを行う。スタジオは、来年1月のオープンをめざし、名称は「TAGO STUDIO TAKASAKI」を予定している。
多胡さんは、浜崎あゆみやhitomi、Every Little Thing、AKB48、木山裕策などに楽曲を提供しており、多胡さんをパイプにプロのレコーディングを高崎に誘致する。
発表によれば、現在、プロのレコーディング現場では、コスト削減などで十分な時間を確保しにくい状況があり、高機能なレコーディング環境を低料金で提供すれば、利用を見込むことができる。高崎は首都圏に近く、ミュージシャンの移動も容易といったメリットもある。
レコーディングされた作品には、「高崎」がクレジットされ、本市の知名度アップにつながる。また、有名なミュージシャン、音楽関係者が高崎を訪れ、飲食店などを利用すれば話題となり、まちなかの活性化も期待される。レコーディングに弦楽アンサンブルが必要な場合は、群馬交響楽団に依頼できるなど、高崎ならではの強みもある。
また、多胡さんは、若いアマチュアミュージシャンの発掘、育成にも力を入れていく考えで、プロミュージシャンを目指す若者が高崎に集まってくることも期待される。
プロミュージシャンの利用料金は、高崎への貢献度に応じて設定し、1日(12時間)3万円程度で、都内の4分1から5分の1。アマチュアミュージシャンは1万円となっている。
多胡さんは、音楽によって高崎の活性化に貢献したいと考え、高崎アートインキュベーション会議が実施したオーディションイベント「うたイスト」の審査員なども務めてきた。スタジオの構想は、多胡さんが長くあたためてきたもので、自治体がこうしたスタジオを設置するのは例がないという。