平成23年度高崎商工会議所事業計画・予算
(2011年4月22日)
高崎商工会議所議員総会
「中核市として魅力ある都市」を目指す
高崎商工会議所は、3月25日に議員総会を開催し、「中核市として魅力ある都市」づくりを掲げた平成23年度予算と事業計画をはかり、承認を受けた。
事業展開として、会員企業を訪問し、地域実情にあわせた会員サービスや講習・セミナーの実施、商都博覧会の継続実施、えびす講の実施、中小企業の経営支援、農商工連携などを盛り込む。収入・支出の総額は4億7042万円。概要は次の通り。
組織運営、事業活動の強化
① 県下商工会議所統一の会員・共済増強キャンペーンを実施すると共に、当所役員・議員を中心とした会員増強も併せて実施する。さらに、生命共済・特定退職金共済等の加入促進を図り、会員向けの福利厚生の充実を推進し、商工会議所の組織並びに財政基盤の一層の強化を図る。
② 全職員が可能な限り事業所訪問を行い、地域の実情を把握する。
③ 会員企業のIT活用ニーズに常時対応できる体制づくりを整備し、支援事業の一層の拡充を図る。
- 「パソコン研修」の内容を充実させると共に、個別指導によるきめ細かな支援体制を整備する。また、会員以外へのパソコン講習開催も検討し、会員増強を図ると共に商工会議所のPRを行う。
- 「情報、文化、厚生部会」の企業を中心として、情報化関連フェアを開催する。
- 「専門サービス部会」で、「経営戦略・連続セミナー」を継続実施し、会員企業のビジネスチャンス獲得への支援を行う。
④ 会報「商工たかさき」の一層の紙面充実と会議所ホームページによる情報提供機能の強化を図る。さらに、「ラジオ高崎」と連携した広報活動を推進する。
⑤ 高崎市産業創造館の指定管理者として、施設管理及び入居企業への支援事業と施設の利用促進、広報活動、保守管理等の委託業務を遂行する。
商工業の振興
① 当所は高崎市中心市街地活性化協議会と連携し、認定を受けた高崎市中心市街地活性化基本計画の実効に寄与する。また、市と連携したソフト面からの「まち育て」の中核的役割を担うため、高崎商工会議所TMOは中心商店街の後継者問題と空き店舗対策をリンクさせ、インターネット上に構築した「空き店舗等活用情報システム」等によるまちづくりを推進する。
② 都心部大型店と商店街、関係団体等が連携し、中心市街地に新たな賑わいを創出する「高崎商都博覧会」を継続開催し、高崎のまちなかの再生、集客力の増加を図り、商都高崎の魅力を再発信する。
③ 北関東自動車道の全線開通に伴い、産業・経済・観光面など地域経済波及効果が期待され、沿線地区商工会議所等との連携により産業及び観光振興に努める。
④ 高崎新都市創造推進事業として、大規模集会や展示会等の開催が可能な都市集客施設の建設促進とその実現に向けた後方支援活動を推進する。
⑤ 高崎の副都心である問屋街地域の賑わいを創出するための「上州どっと楽市」を、高崎卸商社街協同組合や県、市等関係機関と連携し支援する。
⑥ 本市最大の商業イベントである「高崎えびす講市」は、中核市移行記念事業と位置付け、中心市街地への集客と賑わいを創出する。また、「高崎繊維卸商業祭」「技能祭」などの各種恒例イベントを開催して、企業の販売促進や販路開拓に繋げる。
⑦ 企業の新製品や日常生活の思いつきなどを広く県民から募集し展示する「群馬県創意くふう作品展」の開催に協力する。
⑧ 流通における情報システム化を促進するため、JANコードの登録受付業務の拡充とPOSシステムの普及を図る。
⑨ 日本商工会議所や東京商工会議所が主催する各種検定試験を実施し、企業従業者及び地域生活者のスキルアップを図る。
⑩ 群馬産業技術センターや群馬県立高崎産業技術専門校との連携を図り、産学官連携事業や異業種交流の充実を図り、ものづくりの基盤整備に努める。
⑪ 群馬労働局・ハローワークや若者就職センター等と協調し、雇用や就業機会の拡大を図ると共に、「新規就職者激励大会」や「新入社員研修」等の事業を実施する。
⑫ 高崎産業能力開発センターと連携して、経営者や従業員の能力開発のための研修事業の充実を図り、会員企業のビジネスチャンス獲得の一助とする。
⑬ 業界発展に功績のあった経営者や模範となる技能者、永年勤続従業員等を対象に表彰事業を実施する。
⑭ 容器リサイクル法に基づく円滑な事業実施を推進すると共に、公害健康被害者への補償を円滑にするため、環境再生保全機構の委託を受け、汚染負荷量賦課金の徴収業務を仲介する。
⑮ 貿易関係業者の商取引の円滑化を図るため、原産地証明書発給等の証明事務を推進する。
⑯ 地域経済の景況感を迅速に把握るため、LOBO調査を継続実施する。
⑰ 日本商工会議所を中心に関係各団体との連携を密にし、行政と一体となって地域の産業経済の発展を推進する。
中小企業、小規模企業対策の強化
中小企業の経営基盤強化を図るため各種支援施策を活用し、創業・経営革新から新連携や農商工連携の取組みまで一貫した支援体制を充実させ、地域の中小企業支援拠点として次の事業を展開する。
① 創業の促進と企業の経営革新を推進し、中小企業への身近な支援拠点として、中小企業が抱える経営課題を解決する。今年度より国が直轄で行う「中小企業支援ネットワーク強化事業」等を活用し、支援体制を整える。
② 事業承継を契機とした新事業への取組み、新分野や異業種への進出、業種転換等での新事業へのチャレンジについて、各種セミナーや公的制度を活用した円滑かつ効率的な支援を図る。
③ 新製品、新技術開発等の問題に対応するため、新連携事業を強化し地域産業におけるものづくりを積極的に支援する。
④ 「農商工連携」や「中小企業地域資源活用プログラム」など多様な中小企業支援施策を活用し、地域資源を活用した事業展開を積極的に支援する。
⑤ 公的融資制度の円滑な利用を図ると共に、地域金融機関等と連携した会員向け融資制度「高崎商工会議所メンバーズ融資制度」の利用を促進し、中小企業金融の多様化を図る。また、中小企業金融円滑化法については、引続き制度の普及と利用促進に努め中小企業の資金繰りを支援する。
⑥関係機関との連携を強化して、倒産の未然防止に努めると共に、早期の事業転換や再起業者に適切なアドバイスを行う。
⑦ 連鎖倒産防止を目的とした「中小企業倒産防止共済」や事業主の退職金制度「小規模企業共済」の普及の推進を図る。
⑧ 小規模事業者の多様化・高度化するニーズに対応し、経営指導員の資質向上を図り、経営支援相談会等の充実を図る。
⑨ 突発的な自然災害や新型インフルエンザ発生などに対して、BCP(事業継続計画)の策定など、企業の緊急時の体制づくりを支援する。
意見、要望活動
①群馬県商工会議所議員大会を9月8日に開催し、商業振興や地域開発、税制などに関する会員等からの提案内容を決議し、国等行政へ積極的に要望していく。
②高崎競馬場の跡地活用問題について、県や市の意向を踏まえつつ、地元商工会議所として可能な取組みを推進する。
③関越自動車道の高崎・藤岡両JC間に設置されるスマートインターチェンジ整備の進捗状況を見ながら、必要に応じた適時適切な要望を継続していく。
④その他の経済問題や都市基盤整備等の諸問題について、行政との一層の連携を緊密にし、積極的な要望活動を推進する。