山田かまち水彩デッサン館を市営に
(2013年12月17日)
「高崎市山田かまち美術館」(仮称)として来年4月下旬
高崎市は片岡町の「山田かまち水彩デッサン美術館」を引き継ぎ、来年4月下旬に市営美術館として開館させる考えを13日に発表した。
同館は、高崎市に生まれ、17歳で世を去った「山田かまち」が残した詩と絵画を展示し、若者の心を揺り動かし、感動と希望を与えている。
山田かまちは、昭和35年に高崎市に生まれ倉賀野町で育った。幼い頃から絵画と詩の才能を見せ、芸術に造詣の深い井上房一郎氏からも将来を期待されていたが、高崎高校1年の時、自宅でエレキギターの練習中に不慮の死となった。かまちは音楽を愛し、伝説のロックバンド「ボウイ」のメンバー、氷室京介と松井常松の幼なじみで、中学生の頃は共に活動したこともあった。
かまちが亡くなったあと、ベッドの下からおびただしい数の絵と詩がみつかり、画廊などで展覧会が開催された。平成4年に、かまちが残した絵と詩を展示した「山田かまち水彩デッサン美術館」が開館し、訪れた若者たちに大きな感動を与えてきた。
高崎市は、山田かまちの作品を貴重な文化資産として継承して散逸を防ぎ、かまちの芸術性や情熱的で感受性豊かな生き方に触れる場となる「高崎市山田かまち美術館」として事業を行っていく考え。
高崎市の美術館は、高崎市ゆかりの作品や現代アートなどを収蔵、展示する高崎市美術館、日本画の高崎市タワー美術館に続いて3館目となる。