橋梁長寿命化修繕計画を策定
(2012年10月17日)
向こう50年間で75億円の削減に
高崎市は、老朽化する橋梁の増加に対応するため、これまでの「事後的な修繕・掛け替え」から「予防保全的な修繕」に計画を定め、橋梁の長寿命化をはかる。
高崎市が管理する長さ15m以上の橋梁は市内に230橋あり、架設後50年を経過している橋は、平成23年度末時点では6橋で全体の3%程度だが、1970年代から80年代に架設された橋梁が多いため、10年後には42橋(18%)、20年後には92橋(40%)と急激に増大する。
事後的な対応を続けると、近い将来に維持管理コストが膨大となるため、高崎市では平成21年度から230橋を対象に点検調査を行い、橋梁の健全度を把握して、今後の維持管理方針や修繕方法、対策時期などを盛り込んだ「橋梁長寿命化修繕計画」を策定した。
15m以上の橋梁は専門家による詳細点検、2m以上15m未満の橋梁は市職員が簡易点検を5年に1回程度行い、損傷が小さい段階で補修を実施する。
橋梁の寿命を60年と仮定して、従来の方法で架け替える場合は向こう50年で167億円の費用が試算され、架け替え年度には大規模な支出となるが、長寿命化計画で維持補修した場合は同じ50年間で92億円となり、年度ごとの支出が平準化され75億円の削減が見込まれる。
高崎市では、今後、この計画に則り、対策の緊急度や路線の重要度など優先度を設定し、橋梁の維持管理を実施していく。