市内全世帯への連絡網構築めざす/防災計画
(2012年9月2日)
9月4日からツイッターで情報配信も
高崎市は、東日本大震災発生後に見直しを行っていた「地域防災計画」の素案をまとめ、8月29日の高崎市議会災害対策特別委員会に報告した。
これまでは、高崎市で直下型地震が発生した場合など、主に本市が直接大きな被害を受けた場合を想定した計画だったが、東日本大震災の経験を踏まえ、巨大災害、原子力災害による間接的な被害や避難者の対策、首都直下型地震、東海、南海地震、国外の大災害時に首都圏に対する支援体制を確立すること-が考慮されている。
新たに盛り込まれた項目としては、市内全世帯への情報伝達網を確立するため、町内会ごとの災害時緊急連絡網の整備に取り組み、モデル地域を設け、全市的な普及を進める。世帯数が多く、すぐに全世帯への連絡網が作れない町内会は、体の不自由な単身高齢者や障害のある人など、災害時に援護を必要とする人への声かけによる連絡網づくりから始める。避難の際に援護が必要な人について、本人家族の了解を得ながら所在マップを整備し、実態把握と地域ぐるみの避難を支援する体制を確立する。
高崎市は、この防災計画素案に対するパブリックコメントを9月24日から10月23日まで募集する。
高崎市は、災害時の情報伝達手段として、インターネットサービスのツイッターとフェイスブックを活用し、9月3日より情報提供を開始する。
東日本大震災では、携帯電話の通話やメール機能が使えなくなり、高崎市の安心ホットメールの情報が届きにくい状況になったが、ツイッターやフェイスブックは災害時でもつながりやすいことから、高崎市はこれまでの伝達手段に加えて活用を決めた。配信する情報は、防災情報(注意喚起、避難勧告、避難指示、道路通行止め、ライフライン情報など)、防犯情報(強盗、傷害事件)、火災情報(大規模火災等)、見守り情報(所在者不明情報)。