牧草から暫定許容値越える放射性物質
(2011年5月6日)
家畜飼料の保管や飲用水の対策も徹底
群馬県が家畜に与える牧草について、放射性物質の測定を行ったところ、県内6カ所の調査地点のうち3カ所で暫定許容値を上回る放射性セシウムが検出された。
検査は、県内を3ブロックにわけ、東毛地域は館林市、太田市2カ所(旧薮塚本町と旧新田町)、中・西毛地域は前橋市(旧富士見村)、高崎市(旧箕郷町)、富岡市で4月26日に採取した牧草を5月6日に分析した。
北毛地域は、牧草の生育が遅く、規定量(約5kg)の採取ができないことから、今後の生育状況に応じて検査を実施する。
検査結果は、放射性ヨウ素は、全地点で暫定許容値を下回ったが、放射性セシウムは、館林市、前橋市、高崎市で暫定許容値を上回った。
県では、
- ・原子力発電所事故前に刈り取り、保管された飼料を与える。
- ・倉庫など屋内で保管された飼料を使い、屋外で保管されている飼料については、ラップ等で空気に触れない状態で保管されたものだけを使用する。
- ・家畜の飲用水については、貯水槽にふたをするなど、降下する粉じん等の混入を防止するための措置を講じる。
- ・放牧は当面行わない。
ことを生産者に指導し、原乳や牛肉の安全性を確保している。今後も畜産家への周知、徹底を図っていく。
県は、今後も牧草等の定点調査を継続実施し、隔週で3回連続して検査結果が暫定許容値を下回れば、乳用牛及び肉用牛へ与えることが可能となる。平成23年度産の飼料作物の作付け制限は行わない。今後の収穫・給与については、作付け後の飼料作物や土壌の調査を行い判断する。
原乳については、3月22日以降継続的に実施していますが、全て暫定規制値を下回っている。 牛肉については、4月8日の検査で、暫定規制値を下回っている。