国際交流協会の子ども達が「エコキャップ活動」
(2010年11月8日)
3万9千個のキャップが難民の子ども達のワクチンに
キャップ3万9千個を回収し、難民のワクチンに
高崎市国際交流協会の小中学生50人で組織するジュニアインターナショナルクラブがペットボトルのキャップを回収する「エコキャップ活動」に取り組み、集めたキャップ約3万9千個(97・7kg)を、6日に市内のリサイクル業者に引き渡した。業者を通じて売却され、その益金は全額が「世界のこどもにワクチンを日本委員会」に寄附される。寄付金は発展途上国の子ども達のワクチンとして使われ、今回集めたキャップで、ワクチン48人分になるという。
ジュニアインターナショナルクラブでは、昨年、子ども達の発意で環境活動と国際貢献活動が提案され、国際交流協会のイベントなどで、エコキャップ活動を実施してきた。2年目となる今年は、子ども達の活動にも力が入り、4月から10月までの7カ月で昨年の3倍のキャップが集められた。高崎市役所中2階の協会事務局にも、子ども達が手づくりした回収ボックスが置かれ、来庁した市民が協力してくれるそうだ。
この日は、会を代表して、副会長の松崎秀信君(寺尾中2年)が、国際交流協会事務局職員とともに、リサイクル事業者の群成舎を訪れ、集めたキャップを渡した。同社の松本均部長は「子ども達が環境活動、国際貢献に取り組む姿は、大人も見習わなくてはいけませんね。私たちも精一杯協力します。キャップを集めてまた持ってきてください」と受け取り証を渡した。
松崎君は、昨年、国際交流協会の見学で東京の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を訪れた時に、難民の様子を知って心に衝撃を受け、「自分も何かをしなければいけない」と考えた。キャップ回収を通じて難民の子ども達に役立ちたいと、自分も役員をつとめる生徒会のメンバーに協力を求め、先だって開催された校内陸上競技会では、校庭の一角でキャップ回収を行うことができた。回収箱の前で、声を出すことは恥ずかしかったが、生徒会役員が力を合わせて取り組めた。来校したPTAにもお願いし、一日で4千個を集めることができた。松崎君は、将来も国連の活動に携わっていきたいと考えている。
高崎市国際交流協会事務局では「子ども達の主体的な活動を実現できるように支えていきたい。地球市民環境会議でも、子ども達の提案が、市民の心を動かしている。地域の中での取り組みが成果を上げてきている」と話している。