探査機「はやぶさ」の回収カプセル実物大模型展示
(2010年10月13日)
10月9日から13日まで特別展示
高崎市少年科学館プラネタリウムは、「はやぶさ・帰還カプセル模型」を10月9日から13日まで特別展示した。探査機「はやぶさ」の回収カプセルの設計・開発・制作を担当したのは、(株)IHIエアロスペース富岡事業所。群馬の企業であることから、同事業所が模型制作も展示も快く承諾してくれたという。模型は実物大。カプセルは中心に小惑星「イトカワ」のサンプル(表土)を入れるコンテナがあり、大気圏突入時の1~2万度に耐えられる、背面ヒートシールドに覆われている。
同館では、特別展示プラネタリウム番組はやぶさ~約束の場所へ~」を11月14日まで上映。模型の見学は、プラネタリウムを見た人を中心に、多くの人が行った。高崎市の秋休中とあって、子どもたちの姿も多く見られた。
「はやぶさの知名度の高さを改めて知りました」と同館天文係で番組プロデューサーも勤める小山弘宣さんは語る。この期間は同館内で「世界のからくり展Ⅱ」も同時開催。入場者数も9日398人、10日425人、11日363日、12日224人とたくさんの来場者があったため、模型展示にも多くの人が集まったという。
はやぶさは、日本のロケット開発の父である故糸川英夫博士にちなんで、イトカワと名づけられた小惑星探査を目的に開発された探査機。イトカワまでイオンエンジンを使った飛行を行い、自律的に小惑星に近づき、その表面から、物質のサンプルを持ち帰ることを目的にしている。平成15年5月9日に打ち上げられ、今年6月13日に地球へ帰還。今回模型を展示した、搭載カプセルは、オーストラリアへ落下し、その運用を終えた。
模型は今後東京など、他地域でも展示される予定。