高崎・玉村スマートIC/25年度中の供用開始をめざす
(2010年10月12日)
高崎玉村スマートICの模型(作成時点ではシングルゲート方式)
平成22年度末か23年度初頭に着工。
約2年半の工期。
高崎市は、計画中の高崎・玉村スマートインターチェンジ(仮称)について、平成22年度末または23年度初頭に着工し、約2年半の工期で完成させる考えを示した。市は9月30日の第2回「高崎スマートIC(仮称)地区協議会」で報告した。25年度中の供用開始をめざして計画を進め、東日本高速道路株式会社と調整をはかっている。
高崎玉村スマートICは、ETC車専用のインターチェンジで、関越自動車道高崎ジャンクションと藤岡ジャンクションの間に位置し、東毛広域幹線道路(国道354バイパス)にアクセスする。高崎駅東口から7・1キロの距離にあり、高崎都心部と高速道路・新幹線を直結し、高速交通網を生かした高崎の都市戦略を担う施設として位置づけられている。
北関東自動車道が平成23年のゴールデンウィーク前に全線開通し、また平成26年に北陸新幹線が金沢市まで延伸されることなどを背景に、スマートIC整備は、全国的にも高いレベルにある高崎市の交通拠点性をさらに向上させる。スマートICから高崎駅に至る市東部地域の産業集積をはかり、本市商工業や物流機能を発展させていく。
高崎・玉村スマートICの設計では、安全性を高めるために、高崎市は全国初となるダブルゲート方式を導入する。ETC料金ゲートでは、ETCを搭載していない車両が誤進入した場合の退出安全対策が課題とされてきた。高崎・玉村スマートICのダブルゲート方式は、第1ゲートでETC車とETC非搭載の誤進入車を判別し、第2ゲートは誤進入の非ETC車に対してゲートを開けずに警告し、そのまま前進で退出路へ誘導する。通常のETCゲートは、誤進入の場合は係員が誘導して後退で退出させている。ドライバーが勝手に後退、Uターンしてしまう例もあり、後続車との安全確保が問題となっているが、ダブルゲート方式は、誤進入車の危険解消対策として役立つ。
高崎駅東口が高速バスターミナルとなることから、高崎駅東口線の高崎・玉村スマートICと高崎駅東口の区間は、公共車両優先システム(PTPS)を導入し、バスの定時運行を確保するため優先信号制御を行う予定。
平成22年度は、下り線用地(高崎市側)の買収を完了させ、上り線用地(玉村町側)の買収に着手する。また、354号バイパスとスマートIC進入路交差点を整備するため、周辺道路事業を行い、市道東部幹線と354号バイパスの交差を立体化する。
市では、スマートIC整備に伴い、地域内の通学路の歩道やIC側道部の緑地帯など東部地域の環境づくりも行っていく。
高崎市では「スマートICは、高崎の優位性を生かし、強固な都市基盤をつくるための事業。計画通りに進められるようしっかりと取り組んでいきたい」と力を入れている。