五万石騒動140周年の集い
(2010年10月4日)
明治2年から3年にかけて農民4千人が決起して高崎藩に減税を訴えた「高崎五万石騒動」の140周年記念の集いが、3日に高崎市総合福祉センターで開催された。主催は、五万石騒動で処刑された大総代の子孫や郷土史家が参加する五万石騒動研究会(星野進乎代表)。
同会は、五万石騒動の歴史を語り継ごうと平成13年に結成され、紙芝居「五万石騒動の」復刻を手がけた。今年は、発足10年を記念し、小学生にも郷土の歴史に親しんでもらおうと「五万石騒動かるた」を製作した。
集いは、下小鳥町舞踏保存会が、五万石騒動を歌詞にした八木節で開会。犠牲になった3人の大総代ゆかりの人たちが、辞世の和歌を詩吟で披露した。
記念講演で、同会事務局長の萩原慧さんが「今、語り継ぐ高崎五万石騒動」をテーマに、農民一揆の背景などを語り、来場者は興味深く聴講した。萩原さんは「五万石騒動は、農民の命がけの運動で、大きな悲しみを乗り越えて目的を達した。高崎藩に求めた減税は、農業経営を維持発展させるために必要な要求であり、その後、養蚕など新しい農業を始める礎になった」と、歴史的な意義を説明した。
星野会長は「五万石騒動は、素手、丸腰で高崎城に向かい、農民の姿には人間性とロマンがあふれている」とあいさつし、会では資料館の建設をめざした運動にも取り組んでいく考え。
「五万石騒動かるた」は1000セット製作し、頒価は1000円。