高度救助隊発隊式を実施
(2010年10月1日)
消防局長からART(アドバンス・レスキュー・チーム)と刺繍されたエンブレムを授与
10月1日に高崎市等広域消防局で、高度救助隊発隊式が実施された。
高度救助隊は、新潟中越地震、JR福知山線列車事故などをきっかけに、大災害時における救助体制を国が検討した結果、平成18年4月1日に「救助隊の編成、装置及び配置の基準を定める省令」により、中核市などの消防本部に高度救助隊の設置が義務付けられた。同消防局管内の安中市は今年4月に特別救助隊を配備、高崎市は中核市の移行に先立ち、今回高度救助隊を設置した。高度救助隊員は15人で、防衛大学校の救助専門教育を受けてきた隊員も含まれている。
発隊式には、高崎市等広域市町村圏振興整備組合の理事長の松浦市長、岡田義弘同組合副理事長(安中市長)、柴田和正同組合議長(高崎市議会議長)、田中伸一同組合副議長(安中市議会議長)らが出席。松浦市長は「あらゆる災害に対応できる高度救助隊が発足したことは、喜ばしく、広い地域社会への貢献のため、組合としても一層の消防組織や体制の充実に努めたい。」と挨拶した。
眞下和宏消防局長が「エンブレムの名に恥じぬよう任務に携わってほしい」と訓示を行い、隊員にエンブレムの授与を行った。
宮崎太吉隊長の宣誓の後、訓練を披露した。地震の際に瓦礫の中や車に閉じ込められた生存者を救出する本番さながらの訓練で、隊員が手際よく迅速に対処する様子を来賓は息をのんで見守っていた。
岡田副理事長の講評後、柴田議長と田中副議長が祝辞。柴田議長は「人名救助のスペシャリストが誕生し、40万人の命の安心安全を確信している。今後は市内だけでなく、県外や海外にも任務遂行の可能性がある。ぜひ研鑽して欲しい」と隊員たちにエールを送った。
式後、隊員が救助資機材の説明を行った。今回高度救助隊として活動するにあたり、新しく購入した機材には、訓練の際に使った地震警報装置もあった。これはP波を世界最速の0・2秒で感知、警報を鳴らし隊員を非難させ二次災害を防ぐ。ほかにも1000万円以上するというカメラもあった。