榛名神社神宝殿の修理が完了
(2014年1月16日)
建築当時の美しさを取り戻す
老朽化のため、平成25年4月から修理が行われてきた榛名神社神宝殿(しんぽうでん)の修理が12月末で終了した。
神宝殿は、明治2年(1869)に多くの寄進者によって建築され、明治時代の廃仏毀釈を逃れ、群馬県内に現存する三重塔のとしては唯一のもの。高崎市重要文化財に指定されている。
屋根の破損による雨漏りや経年劣化などで、傷みが進んだため修理が行われてきた。
榛名神社によれば、今回の修理では、最上層の屋根を解体し、腐朽した材の補修を行い、全層の屋根の銅板が葺き替えられた。塔上の相輪を新規に制作し、塔全体の弁柄塗装の塗り替えや蛙又の十二支の彩色を行い、建設当時の美しさを取り戻した。一層の屋根には大正時代の写真に見られた千木鰹木を復元した。修理では県文化財保護審議会専門員・高崎市文化財調査委員の村田敬一氏の指導を受けた。修理費の一部に、高崎市文化財保存等事業費補助金、公益財団法人文化財保護。芸術研究助成財団の助成を受けた。
榛名神社では、修理概要や歴史的価値などを報告書として平成26年3月にまとめる予定。