歴史的景観建造物登録制度を創設
(2013年3月21日)
歴史的な建物に保全継承に寄与
高崎市は、地域で長年愛されてきた養蚕農家や町屋などの歴史的建造物が、老朽化や維持困難などの理由で取り壊されている現状をかんがみ、25年度に「歴史的建造物登録制度」を創設し、修復費用の助成などを盛り込んだ支援策を実施する。
登録対象となる建造物は、建築されてから50年以上が経過し、所有者がこれからも保全・活用する意志があり、良好な景観形成に寄与していること、国・県・市指定重要文化財、景観重要建造物に指定されていないことが条件で、高崎市景観審議会にはかられた上で高崎市長が登録認定を行う。
対象建築物の例としては、養蚕農家や町屋の住宅や門、塀、店舗や工場、社寺、倉庫、お堂、橋、煙突など。
景観価値に応じて、費用助成を含む支援策が受けられる「特定歴史的景観建造物」、費用助成以外の支援策が受けられる「歴史的景観建造物」に区分される。
「特定歴史的景観建造物」「歴史的景観建造物」ともに建物保全の相談サービスなどが受けられ、「特定歴史的景観建造物」に登録された場合は、建物の外観などを修復する際、かかった費用の3分の2、上限300万円が助成される。
富岡市長は「失った貴重な歴史的建造物は、戻ってこないので保全策が必要」と考えを示しており、高崎市は、この制度により、貴重な歴史的建造物を将来に引き継いでいきたいと考えている。