市民・NPOの協力で被災者支援を
(2011年6月3日)
NPO、ボランティア団体など40団体が参加
震災被災者支援高崎ネットワークがスタート
東日本大震災や福島第一原発の放射能漏れで、高崎市内に避難している人に対し、NPOやボランティア団体が協力して支援しようと、「震災被災者支援高崎ネットワーク」が2日に設立された。
高崎市内のNPO10団体の呼びかけで、約40団体、50人が高崎市役所で行われたこの日の発会式に参加した。参加したNPOやボランティア団体は、まちづくり。子育て、障害者支援、高齢者支援など、多分野にわたった専門性を持っている。
高崎市内の避難者に対して、現在、地域やNPOが実施している支援活動を継続しながら、今後、このネットワークに参加した各団体の専門性を生かした支援に取り組んでいく。市内には、牛伏ドリームセンターに集団避難を受け入れているほか、避難者は市内に広く分散、点在している。行政とNPOが役割分担しながら、今まで目が届かなかった避難者に情報提供したり、生活や福祉面でのサポートをしていく。
意見交換では、これまで行ってきた支援活動などを発表しながら、各団体から支援活動に対する思いが熱く語られた。「各団体の得意分野と、避難者の求める支援をうまくマッチングさせて、振り分けることが大切だ」といった提案もあった。
高崎市内の避難者数は、現状では多くなく、また、避難者の状況やニーズの把握も十分とはいえない。今後、避難者と接しながら、徐々に具体的な支援を組み立てていく。また、福島県内の放射線濃度の状況によっては、これから多くの人達が避難を余儀なくされる可能性もあり、NPOや市民団体を中心とした支援の受け皿を準備しておく必要もあった。
座長を務めたNPOぐんまの熊倉浩靖さん(県立女子大教授)は、「避難されている方との信頼関係が大切。無理をせず、顔をつなぐことから始め、継続的に取り組んでいこう」と、段階的に活動を進めていく方針を確認した。