富岡氏が激戦に勝利/高崎市長選
(2011年4月25日)
24年振りの激戦。3氏がともに5万票台の接戦
24日の高崎市長選で、富岡賢治氏5万6300票、松本基志氏5万2829票、中島篤氏5万440票、寺田昌弘氏6931票となり、富岡氏が24年振りの激戦を制した。
投票総数は17万2278票、投票率は58・21%。
富岡氏の選挙事務所には午後8時過ぎから支持者がつめかけた。午後9時35分頃に第1報、10時5分頃に第2報として2位が伝えられ、会場はどよめいた。まもなく選対から当確が報告されると、会場からは大きな歓声が湧き上がった。
事務所外に設けられた特設会場に富岡氏が登場すると、「おめでとう!」という声とともに会場は拍手喝采に包まれた。
富岡氏は「高崎市民は新しい時代の高崎を作るために、しがらみのないフェアで大胆な政策ができるリーダーを求めている。高崎市民の正しい市民感覚と良識が勝利したと思います。大胆でスピードのある市政を、そしてフェアな市政を責任を持って進めて参りたいと思います」とあいさつした。会場には松浦市長や中曽根弘文氏らが駆けつけ、富岡氏の当選を祝った。
支持者からは「高崎の新しい幕開け」という言葉が多く聞かれた。「今回の選挙は市民が問われる選挙だった。3者の公開討論会に行って富岡さんに決めて投票した。最高です」、「高崎を変革しなくてはいけないという思いがあった。飛び上がるほどうれしい」という声があった。
松本陣営では、開票速報が始まると続々と応援者が八千代町の事務所に詰めかけた。1回目、2回目のの開票ではトップとなり会場は拍手に沸いた。しかしその後、富岡氏の当選が決まり、会場の様子がテレビで放映されると、状況が飲み込めず、困惑したようであった。
松本氏は、応援した人に深くお辞儀をし、「ありがとうございました」とお礼を述べ、支援者一人ひとりと握手をかわした。会場には涙する人もおり、松本氏は「まだまだこれから」と声を掛けていた。
中島陣営では、沖町の事務所などに支持者が集まり「当選を信じて開票を待ちましょう」と知らせを待った。中間開票では、「このままでは終わらない」と票の伸びを信じた。テレビで富岡氏の当確が放送されると、呆然とした空気に会場が包まれた。選対は「さびしい結果になった。くやしい思いをしている。これからも中島を忘れないでほしい」と結果をかみしめた。中島氏は「多くの皆さんに支えられ、中島は本当に幸せだ」とあいさつし、涙を拭いた。支持者と肩をたたきあい、労をねぎらいあった。
寺田氏は「6931人の方に大切な票を投じていただき感謝している。一人ひとりにビラを手渡して、支持を受けたので、目を閉じると6931人の顔が浮かんで来るような気がします。力が足りませんでした」と選挙戦をふりかえっている。