富岡・前県立女子大学長が歯科医師会で講演
(2010年11月9日)
「秋の歯と口の衛生週間特別講演会」
高崎市医師会は6日に、「秋の歯と口の衛生週間特別講演会」を市内ホテルで開催した。演題は「Japan as No1再び」、講師は前県立女子大学長の富岡賢治氏。講演会は一般市民にも開放された。
高崎市歯科医師会の村山利之会長は「食べることは生きること、幸せにつながる。景気の悪化で治療に通えない人もおり、医療にも影響が出ている。日本の経済を立て直すために、世界に打って出るには、コミュニケーション、英語力が必要だ」とあいさつし、講演会の趣旨を説明した。
高崎市では、夏と秋に歯と口の衛生週間が行われており、来賓の中島雅利教育長は「秋は、一般市民の健康を守るために行われている。歯科医師会の取り組みに感謝したい。高崎市は健康教育も全国トップクラスにある」と謝辞を述べた。また医師会の釜萢敏会長は中核市移行で設置される保健所などについて触れ「残された日は少ないが体制を整えていきたい。高崎市がさらに住みよいまちになるように役割を担っていかなければならない」とあいさつした。
富岡氏は、日本の科学技術と技能・サービス業の水準の高さについて述べ、「国際社会では、黙っていては評価されない。語学ができないと一瞬の行動が遅れる」コミュニケーション能力を高めていくことが必要だと講演した。補助金や情報公開について考えを話し、富岡氏が文部省に勤務していた時、小学校に英会話を導入したことなど、当時のエピソードをまじえて紹介した。
富岡氏は、来春の高崎市長選に出馬を表明しており、来場者には、市長選や富岡氏のひととなりに関心を寄せている市民もいた。富岡氏は「これからみなさんにお世話になるので講師を引き受けました」と講演の冒頭で述べただけで、内容は識者としての見地で話題提供するにとどめた。一方、聴講者の中には、講演が演題に沿いきれず歯切れの悪い印象だと漏らす歯科医師もいた。また、中島教育長が「普段お世話になっている歯科医師会に御礼を申し上げにきました」とあいさつで前置きし、市長選と一線を画すなど、微妙な空気が会場を包む場面もあった。