高崎のまちを音楽が包む/連携による新たな都市イベント
(2010年10月28日)
高崎駅西口特設ステージで行われた熱帯ジャズ楽団「トロピカル・ジャズ・ナイト」
多彩なコンサートや関連イベントが開催
高崎音楽祭が15日に開幕し、多彩なコンサートや関連イベントが開催されている。まちなかを音楽で彩るため、今年は高崎駅西口駅前に特設ステージを設置し、ウタイストオーディション、木山裕策ミニライブ&高崎アートインキュベーションフォーラム、アマチュアミュージシャンを中心とした週末ステージが開催されている。
高崎音楽祭は、高崎ならではの演奏会を繰り広げながら、高崎の芸術文化を発信してきた。その中で、今年は高崎ジャズのコンセプトでしかけた3本のコンサートのうち、熱帯ジャズ楽団を西口特設ステージに乗せた。熱帯ジャズ楽団は、高崎音楽祭をきっかけに結成された経緯もあり、高崎でのファンも多い。リーダーのカルロス菅野さんも大の高崎びいきだ。23日夜の熱帯ジャズ楽団「トロピカル・ジャム・ナイト」では、ステージと観客が一体となり、会場周辺はエキサイティングな雰囲気に包まれた。まちに響く音楽に足を止め、耳を傾ける人たちであふれ、会場一帯は「音楽のあるまち高崎」にふさわしい空間となった。
週末の23日と24日は、高崎マーチングフェスティバル、大型店5店の高崎商都博覧会、人情市も行われ、会期中の「高崎花路・花通り」のイベントとあわせ、まちは相乗効果のにぎわいを見せた。まちなかを舞台としたにぎわいづくりのため、各イベントの主催者や高崎市、高崎商工会議所が相互に連携してきた。これまでも高崎音楽祭のストリートライブや連携イベントが行われているが、こうした大型事業を一点に集中させた試みは今回が初めて。
また屋内だが、24日に群馬音楽センターで行われた「LOVE&LIVE」は、若者に人気のアーティストが競演し、ファッション雑誌から抜け出たようなおしゃれな服装で、若者でにぎわった。
音楽、文化、商業、飲食、ファッションなど既存の枠組みにとらわれずに力をあわせることで、多様な客層を高崎のまちなかに吸引できる。高崎えびす講は、先人による高崎の活性化策だったが、今回の連携も、高崎の持ち味、市民力を生かした都市イベントとなった。まちなかを歩いてもらうことが難しい時代になっている。来街者に、「こんなこともやっていたんだ」と高崎のまちの魅力や、思わぬ楽しみをみつけてもらえれば大成功といえるだろう。