日本人の心をくすぐる語り口に魅了
(2010年10月26日)
民話の語り
民話を語る会・みなみ(中野紀子代表)は、25日に、八島町の豊田屋旅館で、民話の語りを行った。演目は、高崎の民話「茶栗柿酢」「めし食わぬ嫁ご」や、柳田国男の「山賊の弟」など8話。大人向けの語りで、約50名の人達が集まった。会場はひしめきあうほど。席を譲りあっていたが、語りが始まると、テンポのよさと分かりやすいストーリーにみな耳をすまして聞き入っていた。
今回、1部の民話をシナリオとして文章化したのは、同会の小沢清子さん。口語で伝えられてきた民話の、文法的な間違いを直すなど、語りやすく、聞きやすいものに仕上げた。小沢さんは、高崎市の民話を調べ歩いて、市の刊行物を完成させた経験もある。「高崎の民話は、ほとんど語られなくなっています。民話は、全国に同じあらすじの民話があったとしても、使う言葉が異なるなど、オリジナル性があるもの。これからもぜひ伝えてゆきたい」と語る。
同会は、南公民館の活動として構成されたもので、現在7名が所属。毎年秋に行われるこのイベントのほか、月に1度、南小学校の1、2年生に民話を語っている。