倉渕地域「過疎地域自立促進計画」を策定
(2010年9月30日)
高崎市は、倉渕地域に対する「過疎地域自立促進計画」を策定し、高崎市議会の承認を得た。
倉渕地域の人口は、50年前の昭和35年には7750人だったが、平成17年は4427人と42・9%減少した。平成12年から17年の5年間の減少率は8・5%と高い数値となった。平成21年3月末では4412人となり、17年からの減少率は7・0%となっている。
昭和35年と比べると、年少人口比率は24%低下、高齢人口比率は24・7%上昇し、少子高齢化が顕著となっている。
産業別人口では、就業人口が、昭和35年と比べ32・9%減少した。
倉渕地域におけるこれまでの過疎対策では、道路交通網や生活環境、生活基盤を中心に整備が行われてきた。増え続ける遊休農地を活用したクラインガルデンや温泉施設を利用した倉渕村総合福祉センターの建設など、福祉の充実と就業の場の創出がはかられた。
一方、こうした施策も過疎化現象をくい止めるには至らず、数年後には集落の自治や社会的共同生活が維持できない地域が発生することも危惧されている。
今回の計画では、豊かな自然環境や地場産業の振興、子育てしやすい環境づくり、若者定住対策、高齢者福祉、観光振興による交流人口の増加、地域資源の活用などが課題としてあげられている。
国道406号、長野原倉渕線、渋川松井田線の整備が急務となっている。地域振興策として、クラインガルデンや「小栗の里」づくりなどで地域活性化をはかっていく。
既存施設を活用した観光拠点の整備、消費者と提携した有機野菜生産の促進、農林産物加工の促進、直売所の設置、地域資源を活用した特産品の開発など、地場産業の育成と広域的な交流で地域の経済力を高めるための施策が盛り込まれている。
計画期間は平成22年4月から28年3月までの6年間。