ジャズピアニスト山中千尋/高崎音楽祭の抱負を語る
(2010年9月28日)
9月27日、高崎駅のラジオ高崎サテライトスタジオ「COCOA」で、高崎音楽祭に出演する桐生市出身のジャズピアニスト・山中千尋さんが収録を行った。
9月22日に発売したアルバム「Forever Begins」の曲や制作秘話を紹介。「管楽器や弦楽器などに比べて、ピアノは演奏者の息使いや感情を表現しにくい。今回はピアノでどこまで人間らしさを表せるかに挑戦したかった」と山中さん。バド・パウエル、筒美京平などのラインナップのほか、思い浮かんだメロディは書き留めないで、耳に残っているものだけで曲を考えたという自身のオリジナル曲も今回は収録。ニューヨークの旬な若手2人のサポートを得て、美しいメロディを持つ佳曲揃いの作品に仕上がった。
収録ではバイタリティ溢れる彼女の個性も垣間見られた。ニューヨーク、ロンドン、コロンビアなど、世界中をツアーで駆け回るが、どこでも、寝られる性格と各国料理も口に合うため、タフにスケジュールをこなしているという。ライブハウスで仲間と卓球を楽しむというエピソードも披露。小さな体にエネルギーが満ちていた。
「高崎は、東京みたいな雰囲気。都内からも近くて驚いた。高崎音楽祭は、気の知れた仲間とのトリオ。十分に楽しみたい」と嬉しそうに語った。
山中さんは、福島県郡山市生まれ。桐生市北中学校卒業。桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業後、米国バークリー音楽院に学び、首席で卒業。「アウトサイド・バイ・ザ・スウィング」で2005年にメジャーデビュー。2007年、第41回ジャズ・ディスク大賞(日本ジャズ賞)受賞。2009年3月、前々年12月に没した巨匠オスカー・ピーターソンへのオマージュとして出した「アフター・アワーズ」で日本ゴールドディスク大賞(ジャズ邦楽部門)を受賞した、頭角を現しつつある若手ジャズピアニスト。
放送は、10月7日(木)午前11時から29分、
10月8日(金)午前11時〜29分。
両日の、午後10時〜29分に再放送。