チェコの料理を給食で/プルゼニ市姉妹都市提携20周年
(2010年9月19日)
チェコ給食を食べる子ども達(中居小)
市内64カ所の小中学校、幼稚園、給食センターなどが、9月の給食でチェコ料理を生徒、児童に提供している。
チェコ給食は、高崎市制110周年、高崎市・プルゼニ市姉妹都市提携20周年記念事業の一環として、外国文化と味覚の幅を広げるために行っているもの。
17日(金)は、中居小学校でチェコ料理が児童に振る舞われた。献立は豚肉とサワークラウトをパプリカやキャラウェイシードなどのスパイスで煮込んだ「セゲティングラーシュ」、ニンジンが入った「ポテトクリームスープ」、色鮮やかな「パプリカサラダ」。
給食の時間になると、「Dobry den(ドブリーデン。チェコ語でこんにちはの意味)」と同校主管栄養専門員の清水則子さんが放送を通して、児童に呼びかけ。チェコの歴史、気候、食文化、今日の献立について説明。子どもたちは「おいしい」と口々に話しながら食べていた。特にポテトクリームスープは人気で、一気に飲み干す児童も多かった。セゲティングラーシュは、ほんのりとした酸味とパプリカの赤色。「キムチみたい」などという児童もいた。
清水さんは「近年、コ食が問題になり、家族が別々に食べる、子どもたちだけで食べる、麺類などの粉ものばかり食べるなどと一緒になっているのが決まったメニューばかり食べる子どもたちが多くなっています。」と語る。今回のチェコ料理はそんな現代の子どもたちの味覚を広げるよいきっかけだと捉えているが、なれない味には拒否反応を示す児童も多いそう。チェコ料理でよく使われているサワークラウトは、酸味が非常に強い。酸味は児童が苦手とする味。そのために、サワークラウトに甘みを足すなどし、徐々に新しい味に慣れてもらう工夫を行った。
「異文化を理解するためにも給食は大切」と同校の田口勉校長。プリントでレシピを紹介するなどして、保護者への周知も図っている。