市長・会頭「新春特別対談」

(2014年1月3日)

市長・会頭「新春特別対談」写真を拡大

ラジオ高崎・平成26年1月1日、2日放送。

出演 富岡賢治・高崎市長。原浩一郎・高崎商工会議所会頭。
進行 二居野未来(ラジオ高崎)

■二居野未来:新年あけましておめでとうございます。
本日のこの時間は、ラジオ高崎新春特別番組として、富岡賢治・高崎市長と原浩一郎・高崎商工会議所会頭にお話をお伺いします。進行は二居野未来です。宜しくお願い致します。
それでは、富岡市長、ラジオ高崎をお聴きの皆様に新年のご挨拶をお願いします。

■富岡賢治市長:あけましておめでとうございます。今年も市民の皆さんのご協力を得ながら、お知恵を借りながら高崎市を発展させていきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

■二居野:続きまして原会頭、ラジオ高崎をお聴きの皆様に新年のご挨拶をお願いします。

■原浩一郎会頭:あけましておめでとうございます。お揃いで輝かしい新春をお迎えのことと思います。高崎商工会議所も昨年の11月に役員、議員の改選がございまして、新しい体制で出発をしております。がんばって参りますのでよろしくお願いいたします。

■二居野:ありがとうございました。それでは、早速お話を進めていきたいと思います。
平成30年にオープンを予定している高崎文化芸術センター、平成27年度内にオープンを予定している新体育館、まもなく供用開始となる高崎玉村スマートインターチェンジなど、高崎市の都市施設の整備に市民の皆様の期待感が高まっています。
また、2月には問屋町の高崎商工会議所隣にビエント高崎 新展示ホールもオープンしますね。高崎の将来に向けて、これまで検討を重ね、種を蒔いてきた様々な事がいよいよ現実のものとなっていると感じております。
このような施設が出来ることで、高崎がどのように進化していくのか。新しい街づくりの可能性について、市長・会頭それぞれのお考えをお聞かせ下さい。また、課題等がありましたらお聞かせ下さい。

■富岡市長:高崎は、昔から交通の拠点性をセールスポイントにしてきました。また震災の無いまちということもセールスポイントになっています。これは大事な要素ですけれど、それだけではビジネスが盛んになり、企業が誘致でき、仕事が増えるということにはなりません。人、もの、情報が集積するためには工夫が必要です。そのために様々な仕掛けをしていこうと、高崎商工会議所と手を携えています。問屋町は、日本で最初にできた卸団地で由緒があり、高崎の第二の都心です。商工会議所の隣に新しい展示会館ができ、高崎玉村スマートICが2月22日にオープンしますから、客観的な状況は、新しい局面を迎えていると思います。高崎をエキサイティングにしていく仕掛けが動き出した。

 高崎駅西口に国際水準の新しい体育館を26年度、27年度で建設します。高崎はこれまで施設がなく、全国大会どころか県大会もできないまちでした。新しい体育館は、東京オリンピックの際、どこかの国の選手団も招致することも期待できます。

 東口では新しい音楽ホールの建設を進めています。群馬音楽センターは、市民がつくった価値のあるホールですが、設備面では如何ともしがたく、クラシックやポピュラーのコンサートは、スポーツと同じで高崎では開催されなくなってきているのが実情です。こうした状況を解決していきたい。

 高崎玉村スマートIC周辺には新しい工業団地の準備も進めています。こうした動きとともに、高崎駅西口にはイオンモールが進出することも決まりました。年間1千万人の集客、地元雇用1千人の計画となっています。東口も西口も大胆にさま変わりします。こうした動きを活用し活力のある高崎にしていきたいと考えています。

■二居野:今年はエキサイティングなまちづくりが具現化する年になるのではないかと思います。原会頭はどのようにお考えですか。

■原会頭:上信越と首都圏を結ぶ中心都市として高崎の存在感は高まり、ハード面から見てもソフト面から見ても、もう一段すばらしい飛躍を望める条件が揃ってきたと思います。
 高崎は上越新幹線、長野新幹線の二つの新幹線が通り、関越自動車道、上信越自動車道、北関東自動車道の3つ高速道路が交差しています。こうした内陸都市は全国にもあまり例がないと思います。高崎玉村スマートICが2月22日にオープンし、問屋町の新展示ホールもオープンします。6月には「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録が審議されます。高崎市の都市集客施設、群馬県が高崎競馬場跡地に計画しているコンベンション施設などが重層的に組み合わされてきます。日本有数の交通拠点性を持つ高崎が、こうした条件を生かせるかが官民に課せられた課題かと思います。高崎は一段と飛躍できる都市になります。我々もがんばりますので、市民の皆さんも期待してください。

■二居野:2014年の大きな展望を感じ、聞いていてもワクワクするような新年のスタートになりそうです。
高崎市と高崎商工会議所の連携による事業の充実は毎年、この番組でも紹介しております。官と民がガッチリとスクラムを組み、頼もしく感じている市民も多くいらっしゃるようです。「北陸新幹線の金沢延伸」、「富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録」、「東京オリンピック開催」と、高崎の周辺でも大きなプロジェクトが活発化しています。
また、高崎市と高崎商工会議所では、高崎への企業誘致を図るビジネスキャンペーンも大きな成果をあげています。ますます都市間競争が激しくなることが予想される中、改めて官民の力を結集し大きなプロジェクトに取り組むことが期待されています。

■富岡市長:高崎は商工会議所と市がとても仲良く連携していていいですねと、みんなに言われます。原会頭をリーダーに、とても動きが速いです。高崎市も大変お世話になっています。例えば企業誘致では、相手がたくさんあり、企業にどう働きかけていくかということについては、市役所にはわからないこともあります。原会頭をリーダーに、東京丸の内の丸ビルでビジネス誘致キャンペーンを行い、ビジネスの中心地で高崎を宣伝していただきました。商工会議所、原会頭が先頭に立っていただいたからできたことです。東京商工会議所にも協力を呼びかけていただきました。

 北陸新幹線の金沢延伸を控え、新幹線沿線都市の連携が進められていますが、最初は行政だけの取り組みでした。民間の力が重要だということで、高崎商工会議所が中心になって沿線10都市の民間交流が実現しました。観光面でも、新観光戦略会議で官民を上げて取り組みを進めていただいており、ありがたいです。

■二居野:本当に良いコンビネーションですね。原会頭、市長が絶大な信頼を寄せられています。

■原会頭:県内でも高崎が一番、市と商工会議所の情報交換や、意志の疎通がはかられているのではないかと、お褒めの言葉をいただくことがあります。富岡市長は、民間の力をうまく引き出し、高崎の活性化をはかっていると思います。

 全国どこの都市でも、まちおこしは共通の課題で一生懸命行われていますし、都市間競争に負けないようにがんばっています。他の都市から高崎を見ると、高崎駅を中心に交流が進んでいますし、「高崎はいいですね」と言われます。高崎駅の東西は、相当な買い物人口、交流人口があると思いますが、中心市街地まで回遊してもらうようにすることが、官民をあげて取り組む大きな課題だと思っています。

 高崎商工会議所は、高崎商都博覧会、高崎VAL、オープンカフェ「高カフェ」、予想以上に好評なコミュニティサイクルの「高チャリ」を実施しました。高チャリは自転車100台では足りないということで、50台増やす準備をしています。貸し出し用の自転車が何台か無くなるだろうと覚悟していましたが、利用者のモラルは良く、1台も無くなっていません。

 北陸新幹線が来年3月に金沢まで開通し、期待が高まっています。北陸新幹線沿線都市の交流会が昨年11月に高崎で行われました。各市の商工会議所と観光協会が集まりましたが、我々が考えている以上に、高崎へ寄せられた期待が大きいです。高崎は北陸新幹線と上越新幹線との結節点でもあります。期待に応えられるような役割を果たさなければならないでしょう。

 これからのまちづくりは、経済面の活性化だけでなく、まちが持っている芸術文化、歴史遺産、自然環境と経済が総合的に相乗効果を発揮していくことが必要だと考えています。高崎は音楽のあるまち、映画のあるまちとして、文化も定着しています。文化を総合的に取り入れた「潤いのあるまち」、しっとりとした趣のあるまちであり、経済と相乗効果を発揮した活気のあるまちづくりができれば、市長が提唱するエキサイティングなまちづくりに向かって進んでいくのではないかと思います。

■富岡市長:私も本当にそう思います。例えばナイアガラの滝みたいに、人々がびっくり仰天するような観光地が高崎にあるわけではありません。高崎は、昔から商都と言われ、農工商のバランスがとれたまちです。バランスがとれているということは、逆に、これという特徴をみつけにくいとも言えます。原会頭は、高崎に人・もの・情報が集まってくるためには、文化の力が重要だと話されましたが、音楽ホールや文化的な催し、歴史、榛名山などの自然も活用して、総合的にまちづくりを進めていくことが、私も一番大切だと思います。買い物、飲食、歴史遺跡、榛名山、音楽ホールなどを組み合わせることで人が集まる。人が集まることは、ビジネスの活性化や企業誘致にもつながります。総合力のあるまちにしていかなければいけないと考えています。

 会頭が言われるように、ただ産業経済の元気が良いというだけでは、潤いに欠けるという面も心配されるのです。高崎商工会議所にお願いをして、オープンカフェや高チャリを行い、熟年のカップルをはじめ、人々がまちを楽しめるようにしました。

 高崎は、上毛三山に囲まれ、烏川の流れもあるので、緑豊かなイメージがありますが、まちなかは緑が少ないので見直していきたいですね。

 情緒があり、ゆったり過ごせ、しかもビジネスが盛んでひとが交流する、静と動が共存するまちにしていきたいと思っています。

 原会頭が言われたことは一番の課題です。イオンモールは年間1千万人を集める計画を示していますが、買い物をして、そのまま帰ってしまうのではいけない。まちなかへ流れてもらわなければならない。何か操作したら流れるというわけではなく、難しいことかもしれません。まちを魅力的に、個々のお店を魅力的にしていくことが必要です。市役所だけではできません。市は環境を整えて応援していきますので、市民の皆さんにお願いをしていきたい。

■二居野:それでは、最後に今年平成26年、「個人的にこんな1年を過ごしたい」、「こんなことに挑戦してみたい」など、抱負をお聞かせいただきたいと思います。富岡市長、いかがでしょう。

■富岡市長:今あることを変えるのは、波風を立てることになります。市長に就任して気が付くことがたくさんありました。ビジネス、子育て環境、救急医療など、あしもとから見直していきたいと考えています。

■二居野:今年もアグレッシブにエキサイティングに、という年になりそうですね。原会頭はいかがですか。

■原会頭:高崎市と連携しながら、一層高崎が活性化するように努めて参ります。高崎が光り輝く「光輝」の年にしていきたいとがんばっていきます。

■二居野:いつもバイタリティを感じ、輝いているとお見受けしています。高崎は、生まれたばかりの赤ちゃんも、高齢者の皆さんも、みんなが光り輝いて生活できるまちであってほしいと思います。市民の皆さんも、高崎市政を自分のこととして考えていただいきたいと思います。本日のこの時間は、ラジオ高崎新春特別番組として、富岡賢治高崎市長と原浩一郎高崎商工会議所会頭にお話をお伺いしました。富岡市長、原会頭、ありがとうございました。

■富岡市長・原会頭:ありがとうございました。

(編集部まとめ)

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