都市の強みを生かす産業団地や大規模物産センター/富岡市長
(2013年11月21日)
高崎玉村SICで産業力と集客力を強化
富岡市長は、18日に市内ホテルで行われた市政講演会で、これまでに実施してきた施策の成果を述べるとともに、来春に運用開始となる高崎玉村スマートIC周辺に計画している産業団地や物産センターについて言及した。高崎駅周辺で進めている新体育館や高崎文化芸術センターとあわせ、高崎市の強みである交通拠点性を生かし、集客力を強化することで、高崎市の発展をはかる考えを示した。
●高崎市の強みを発揮させる産業団地や物産センター
富岡市長は「高崎は交通の要衝だが、高崎が発展するためには戦略が必要」とし、産業、ビジネスを活発にしていく施策の重要性を強調した。高崎玉村スマートIC周辺に高崎市が計画している産業団地構想は、「高崎市の過去30年、40年の中でも最大のプロジェクト」と位置づけ、進出企業については「正式な受付は来年度から行いたい」と考えを示した。産業団地は、18万坪を予定し、県外企業の誘致に取り組んでいくが、「市内や県内の企業である程度は埋まりそうだ」と見込みを述べた。
また、「高崎市の農産物は優れておりブランド力を高めていくことが重要」とし、高崎玉村スマートICの入口付近に「国内最大級の物産センターを整備していく」と計画を示した。1万坪の規模で、高崎市産、群馬県産の農産物を販売するほか、被災地東北の海産物なども販売し、広域集客をはかっていく。
●まちなかとの連携、市民の安心安全にも力を入れる
高崎市が進めている新体育館や高崎文化芸術センター、群馬県が計画しているコンベンション施設を合わせると「新しく1500万人の集客が見込めることになる」とし、大規模な交流人口の創出をめざす。新たな交流人口をまちなかに回遊させるための施策の一つとして、商店街の魅力を高めるために商店のリニュアル助成を行い、市内商業者から好評となり大きな成果を上げた。
また、富岡市長は「市民、子ども達の安心安全、健康を守ることが重要」と、現在不足している救急医療や小児救急分野の医師確保、実質的な保育所待機児ゼロを実現するための施策について説明した。
●大友監督「5年後、10年後の群響と新たな音楽創造に新ホールが重要」
記念講演では、今年4月に就任した群馬交響楽団の大友直人音楽監督が、群馬交響楽団と群馬音楽センターの意義について話し、高崎市や群馬交響楽団の発展のために、新しい音楽ホールが果たす役割について考えを述べた。高崎市は、全国でも数少ないプロのオーケストラを持つ都市であり、戦後まもなくオーケストラを発足させ、群馬音楽センターを建設した高崎の市民文化を大友監督は「高崎がいかに特別なまちであるかがわかる」と高く評価した。
大友監督は「群響の演奏力は国内でも高い水準にある。音楽センターの音響の問題は真実であり、東京公演で東京オペラシティホールで演奏した時は、なんてうまいオーケストラだろうと強く感じた」と、課題を指摘した。「これから歴史を私たちが作る。5年後、10年後、20年後の群響を見据え、真剣にプランニングしている」と新しい音楽ホールに大きな期待を寄せた。
「群馬交響楽団とともに、皆さんに喜んでもらえるエンターテインメント文化、新しい文化を作っていこうと強い決意と夢を持っている。高崎に人が集まり、注目され、活力が生まれる。人が集まるところに大きなエネルギーが生まれる」と、新ホールを拠点にした群響の音楽活動に意欲を示した。