懐かしの映画や活弁で満席/電気館復活祭
(2013年9月30日)
富岡市長「電気館の活用を考えたい」
9月28日、29日の二日間にわたって、柳川町の高崎電気館で「電気館復活祭」が行われ、群馬交響楽団の草創期を描いた名画「ここに泉あり」や昭和25年に制作された「高崎での話」の上映会、活弁が催され、往時を懐かしむ市民など満場の来場者を集めた。
高崎電気館は、高崎で初めての常設映画館として大正2年(1903)に開館し、今年100年を迎えた。平成13年(2001)1月に閉館したが、所有者広瀬公子さんが、これまで建物を大切に保存してきた。高崎音楽祭は、「もう一度スクリーンに映画を映したい」という広瀬さんの思いを実現しようと、高崎映画祭の協力で準備してきた。
建物の保存状態も良く、補修やボランティアによる清掃、往時の雰囲気づくりなどを進め、「復活祭」イベントを迎えた。「ここに泉あり」の手描き大看板も好評で、館内には「高崎での話」のロケ風景の写真が展示された。
これまで電気館は、映画のロケに使われたことはあったが、実際に映画を上映するのは、閉館後初めて。館内の見学も行われ、3階の映写室に置かれた重厚な映写機は、来場者を驚かせた。
富岡市長は「電気館は、市民が大事にしてきた思い出深い場所であり、このまま使われないのは残念だと思う。電気館を活用できないか、知恵を絞っていきたい」と話している。