倉渕で小栗公の遺徳を偲ぶ
(2012年5月28日)
小栗まつりが27日に開催された
倉渕ゆかりの幕末の偉人・小栗上野介公を偲ぶ「小栗まつり」が27日に倉渕小学校と小栗公が眠る東善寺で行われた。
群馬マンドリン楽団によるコンサートや歴史講演会、パネル展示、昼市など多彩な催しで終日にぎわった。
コンサートでは、遣米使節団に一員として小栗公に随行し、トミーと呼ばれてアメリカ女性の人気を集めた立石斧次郎のために当時のアメリカで作曲された楽曲や、演奏に合わせて小栗公の一生を東善寺の村上泰賢住職が朗読する「維新無情」などが披露され、会場から大きな拍手を受けた。
講演会では、在日フランス商工会議所副会頭のクリスチャン・ポラックさんが「絹と光・知られざる日仏交流の100年」をテーマに、江戸・明治期における日仏間の絹交易と、日本の近代化を進めたフランスの技術支援の関係について語り、来場者は興味深く聴講した。明治天皇とフランス人技術者が写った貴重な写真など、ポラックさんが収集した多数の資料が映像で紹介された。ポラックさんは、小栗公が進めた横須賀造船所建設や、官営富岡製糸場にフランスの最先端技術と優秀な人材が深く関わったことを説明し、富岡製糸場などの世界遺産登録について「時間はかかるかもしれないが登録されるものと確信しています」と話した。
東善寺では、小栗公の墓前祭が行われ、大勢の参拝者が墓前に手を合わせ、遺徳を偲んだ。