地域ごとに公共交通体系を検討
(2012年3月28日)
高齢者の通院や生活支援を重点に見直し
高崎市は、倉渕、箕郷、群馬、新町、榛名、吉井の各支所地域の実情にあった公共交通を整備するため、平成24年4月に「支所地域交通体系検討委員会」を設置する考えを、28日の高崎市議会総合交通対策特別委員会で示した。
市内循環バス「ぐるりん」だけで地域内のニーズを満たすことが難しいため、様々な手法を取り入れた公共交通体系を包括的に検討する。検討委員会は、住民代表や地域福祉関係者などから組織され、住民の声をきめ細かく反映させるため、地域ごとに小委員会が設置される。
小委員会が策定した案を検討委員会がとりまとめ、高崎市に答申する。高崎市では、答申案を平成25年度に具体化していく考えで、25年度予算に盛り込む予定。
今年7月の「ぐるりん」ダイヤ改正で、複雑な路線の整理や都心循環線の機能強化、倉渕からの買い物バス運行をはかり都市型交通機関としての利便性を高めていく一方、支所地域では、「ぐるりん」利用者が極めて少ない状況も示されている。高崎地域では、1便当たり10人程度の乗客があるが、支所地域では1便当たり1人から2人程度。高齢者の通院や買い物など生活支援を「ぐるりん」だけでまかなうのは、運行コースや便数などの限界から難しい。福祉タクシーなど様々な手法を取り入れ、地域の実情にあった使いやすい交通手段を整備していくため、検討を進めることにした。