文化財保護賞に長純寺・於菊稲荷神社
(2012年2月15日)
平成23年度高崎市文化財保護賞
高崎市は、平成23年度文化財保護賞の受賞者を14日に発表した。
今年度は、高崎市指定重要文化財「長純寺の長野業政公の像」の保存管理を行っている箕郷町の長純寺と、高崎市指定重要文化財「於菊稲荷神社水屋」、高崎市指定重要有形民俗文化財「於菊稲荷神社絵馬・二面」の保存管理を行っている新町の於菊稲荷神社が受賞した。
同賞は、昭和51年から始まり、文化財保護に功績があった人を対象に、これまで116の個人、団体が受賞している。
長純寺は、箕輪城主長野氏の菩提寺で、明応6年(1497)に下芝で創立し、弘治3年(1557)に長野業政が現在地に再建した。「長純寺の長野業政公の像」は、高さ35cmほどで、像の背銘から、関東管領上杉氏の重臣であったこと、長純寺の中興開基であることなどがわかる。
於菊稲荷神社は、宝暦年間(1751~64)に大黒屋の娼妓(しょうぎ)「於菊」に稲荷神の霊験が顕れ、於菊稲荷の通称で多くの信者を集めたと伝えられる。「於菊稲荷神社水屋」はケヤキ造りの水屋で、新町地域では数少ない江戸時代の建築。「絵馬」は「武者絵」と「遊女参詣」の2面があり、「武者絵」は新町宿の絵師・石川梅英による文政3年(1820)の作、「遊女参詣」は狩野美信(よしのぶ)による明治8年(1875)の作。
授賞式は2月20日に高崎市役所内で行われる。