高崎市文化賞に吉村さん、吉田さん
(2011年10月17日)
染色家の吉村晴子さん、彫刻家の吉田光正さん
高崎市は、平成23年度高崎市文化賞受賞者を14日に発表した。今年度は、染色家の吉村晴子さん(相生町)と彫刻家の吉田光正さん(小八木町)が受賞した。
吉村さんは、昭和9年生まれ。長年にわたり、染色工芸の振興に貢献した。高崎を代表する紅染めの紺屋として知られ、高崎染絹の名を高めた吉村紅染工場創業家に生まれ、昭和45年にろう染め染色を始める。群馬県美術展覧会、高崎市民美術展覧会などで作品の発表を続けるとともに、高崎市染料植物園の講師を長く務め、染色文化と魅力を多くの市民に伝えている。平成2年から高崎市民美術展覧会運営委員、審査委員、副運営委員長などを務めた。
江戸時代から昭和初期にかけて行われ、途絶えていた染色技法「紅板締め」について「たかさき紅の会」で研究を重ね、平成16年に成果を出版、平成19年に技法の復元に成功した。
吉田さんは、昭和16年生まれ。長年にわたり、彫刻を通して文化に貢献した。武蔵野美術大学を卒業後、石を素材にした創作活動を続けている。群馬県内外の公共施設など75施設に作品が設置されている。高崎市では、高崎市総合文化センター、群馬音楽センターなど23カ所にある。
自由美術展、群馬県美術展覧会、高崎市民美術展覧会などで作品を発表し、たくましい人間像や母子愛、未来に向かって成長する子どもの生命力などが表現されている。昭和61年から高崎市民美術展覧会運営委員、審査員、運営委員長などを務めた。
人々に感動と喜びを与え、生きる勇気や励ましになる作品制作をめざし、彫刻教室を通じ、子どもたちや市民に表現する喜びを伝え、豊かな心を培い、個性を生かす指導を実践している。