改正に賛否。満足度低下、利用者減/倉渕・榛名は増加に
(2011年2月1日)
ぐるりん利用者アンケートを実施。厳しい採点。
高崎市は、1月25日の高崎市議会総合交通対策特別委員会で、市内循環バス「ぐるりん」の試験運行開始後の利用状況を示した。ぐるりんは、昨年8月末から9月にかけて路線、ダイヤとも大幅改正され、改正後の利用者の評価が、アンケート調査された。アンケートは、昨年11月25日から12月10日まで、ぐるりん車内で2千枚を配布。1利用者につき、1回のみ回答してもらった。回答件数は771件。回収率は38・6%。
改正後の利用者数は、10月が4万5763人(前年同月比△6・1%)、11月が4万2679人(前年同月比△3・6%)。改正前も含め、4月から11月までの利用者数は37万369人で、前の年の同じ期間に比べ、4・6%減少した。
9月の改正後、利用者が増えたのは倉渕・榛名地域で、10月が1614人で前年比15・8%増、11月が1528人で前年比29・5%増。最も減ったのは群馬、箕郷地域で、10月が813人で前年比23%減、11月が716人で26・6%減。
高崎地域の路線利用者は、倉賀野線、観音山線が横ばい。この2路線は、改正前よりも利用者は増加傾向にある。最も減少したのが京ケ島線で前年比18・4%減少。
新設された都心循環線の利用者は9月が3087人、10月が2327人、11月が2086人。
利用者アンケートは、高崎南部地域、女性、60代以上の回答が多かった。 アンケートのまとめでは、ぐるりんを利用する目的は、買い物がもっとも多く25・4%(前回調査15.2%)、行政施設の利用が13・4%。(前回5・2%)と増加。通勤利用は11%で前回の23%から12ポイント減少した。1週間に複数回(週2回以上)利用する人が56・2%と過半数を超えた。
路線改正で「利用を始めた、または利用が増えた人」は22・8%。主な理由は「目的地に行けるようになった(39.8%)」、「利用できる時間帯のダイヤになった(26・7%)」。
「利用をやめた、利用が減った人」は27・7%で、おもな理由は利用できない時間帯のダイヤになった(47・3%)目的地に行けなくなった(33・8%)。
総合的満足度は満足、やや満足が39・6%で前回調査時の55.2%に比べ15・6%減少。やや不満足、不満足が合計32・8%で前回の23・9%に比べ増加。
満足度の指標では、運行本数、始発・最終便の時間、運賃、運行経路・行き先、目的地までの所要時間、運行時間の正確さ、鉄道やほかのバスとの乗り継ぎ、運行情報のわかりやすさなどがある。
特別委員会の議員からは「通勤などの利便性を高めるのが運行時間、路線改正の目的であるのにも関わらず、通勤利用者が減っている。原因の調査をしてほしい」、「ぐるりんだけでは限界がある。乗り合いタクシーで補完するなどの措置をとったらどうか」という提案も出された。