平成22年度高崎市文化賞授賞式
(2010年11月10日)
洋画家の田中さん、文学者の吉永さんが受賞
平成22年度高崎市文化賞授賞式が、10日に高崎市役所で行われた。
今年度の受賞者は、洋画家の田中朝庸さん(あさつね=昭和5年生まれ、80歳、下小塙町在住)、文学者の吉永哲郎さん(=昭和11年生まれ、74歳、竜見町在住)。
松浦市長は「高崎市の学術、芸術、文化の発展に貢献されたことに感謝したい。高崎市の文化を長い間支えてきた二人の存在は、高崎の都市の力を高める原動力となるもの。私にとってもこの上ない喜びであり、誇り」と受賞者を讃えた。
田中さんは「私たちは、戦後の日本を建て直し、文化国家を築こうと続けてきた。高崎では井上房一郎氏が熱心に取り組んでおり、私も援助を受けた。これからも高崎を発展されるために努力したい」と謝辞を述べた。源氏物語を学ぶ「蘇芳(すおう)の会」を主宰している吉永さんは「芸術の中で、文学、とりわけ古典に高崎の人は関心が低いようだ。日本人に源氏物語を定着させたい」と江戸期に高崎藩主大河内輝貞と柳沢吉保が源氏研究に携わったエピソードを紹介した。「一層の研さんを重ねていきたい」と受賞の礼を述べた。
式後、市長を囲み、選考委員とともに歓談し「戦後の高崎市は、群馬県の文化の中心だった」などと語り合った。