高経大OBが50年前の冒険手記
(2013年2月22日)
昭和37年8月に高崎・銚子を利根川下り
高崎経済大学の卒業生、若杉昌敬さんと渡部保さんが、在学中の昭和37年8月に手漕ぎボートで高崎から銚子市まで220kmの利根川下りに挑戦した冒険手記『1962年8月の思い出』を発刊した。2月11日に青春時代を過ごした高崎に2人が集まり、恩師の高階勇輔さんと再開、ラジオ高崎の番組で50年前の冒険を語った。
若杉さん(当時高経大3年生)、渡部さん(同2年生)と若杉さんの友人前川旭さんで、利根川下りから50年の節目を記念して手記をまとめた。若杉さんは静岡県、渡部さんは青森県出身で、現在はそれぞれの故郷で活躍している。若杉さんが冒険後に書いた200頁の手記をもとに、10年ほど前から渡部さんが整理を行ってきた。
若杉さんらは、烏川のボート場のオーナーから無償で手漕ぎボート1艘を借り、当時高経大三扇寮があった岩鼻に近い梁瀬橋を8月21日に出発。台風や転覆などの困難を乗り越え、なんとか8月27日に銚子に到着した。「自分では周到に準備したつもりだった」と若杉さんは笑顔で振り返るが、生死が紙一重の冒険の様子が手記に綴られている。
「利根川下りが成功させ、高崎健児、高経大の名を全国に知らしめたい」と考えたのが、そもそもの発端。「開学から間もない高経大には、学生も教官も新進に気風が学内にあふれていた」と、当時青年教官だった高階さんは語る。
若杉さん、渡部さんは、「高経大の後輩の学生に読んでもらい、若者の気概を感じてほしい。今の時代に同じことはできないが、無謀とも思える挑戦は若者の特権」と、高経大生に期待している。
同書は、A4版119頁。高経大生や市民に読んでほしいと頒布分を高経大に寄贈。読みたい人は高崎経済大学事務局学生課、電話027・344・6262。