一人暮らし高齢者に見守りセンサーを
(2012年6月19日)
人感センサー式緊急通報に市長が前向き
高崎市は、18日の高崎市議会一般質問で、木暮孝夫議員の質問に答え、一人暮らしの高齢者を見守る緊急通報システムを高度化し、人感センサー式の自動通報システムを導入していくことについて、前向きな考えを示した。
平成23年末の高崎市の高齢者は、8万4854人で、そのうち一人暮らは9035人と、1割を越えている。一人暮らしの高齢者は、11年前の平成12年度と比べ1・72倍となり、今後も増加が見込まれる。
高崎市では、地域の民生委員が訪問する「一声かけ運動」や、給食サービスの配達時の安否確認、社会福祉協議会による「いきいきサロン」など、一人暮らし高齢者の見守りに取り組んでいる。また、万が一に備え、病歴や家族連絡先などを記した安心連絡メモを冷蔵庫に貼ってもらい、救急救命活動に役立てる取り組みも行っている。
地域による取り組みに加え、高崎市では、電子機器による緊急通報装置が、健康に不安のある高齢者宅に設置されている。設置費用は、収入に応じた個人負担があり、毎月の使用料を高崎市が負担している。平成23年度に136台が新規設置され、延べ658台となっている。平成23年度は、緊急通報装置により、37件の救急出動があった。
現在設置しているシステムは、通報ボタンを自分で押して緊急を伝えるため、意識を失った場合は、通報できない心配がある。木暮議員は、一定時間、人の動きが無かった場合に自動的に通報する人感センサー方式のシステムを提案し、見守り機能を高めるよう要望した。富岡市長は「見守り機能として有効だと思う。高崎市は、孤独死ゼロをめざしており、積極的に検討したい」と前向きな考えを示した。