ホルムアルデヒドの原因を推定
(2012年6月11日)
群馬県、高崎市、埼玉県が共同調査
利根川水系の複数の浄水場からホルムアルデヒドが検出された問題で、群馬県、高崎市、埼玉県は共同調査の結果から、埼玉県本庄市のDOWAハイテックが、高崎市内の産業廃棄物処理業者に委託した高濃度のヘキサメチレンテトラミンを含む廃液の処理が原因である可能性が高いことが推定されると、7日に発表した。
高崎市内の処理業者は、DOWAハイテックからヘキサメチレンテトラミンを含む廃液65.91トンを受け入れ、5月10日から19日の間で52・5トンを処理し、処理水を新柳瀬橋上流で烏川に合流する排水路に放流した。
埼玉県が、処理業者が使用している薬剤の提供を受け、実験的に処理条件を再現し、DOWAハイテックから提供された廃液の処理を行ったところ、ヘキサメチレンテトラミンは、最大でも、4割程度しか分解されないことが確認された。
烏川新柳瀬橋から利根大堰までの到達時間や利根川下流の浄水場でホルムアルデヒドの検出された期間、他社の処理に問題が無かったことから高崎市内の処理業者が放流した処理水との関連性が高いことが推認された。
再発防止に向けた県内の対策が終えたことから、県などは、5月20日から行ってきた河川の定点監視を6月7日に終了した。東部地域水道については、下流都県と連携しながら、当面の間、検査を継続する。