舞踊家・瀬山さんがスクリーントーク/シネマテーク
(2012年4月16日)
スクリーントークで語る瀬山さん(右)とシネマテークの小林副支配人
15日の「ピナ・バウシュ夢の教室」上演で
シネマテークたかさきで上演中のドキュメンタリー映画「ピナ・バウシュ夢の教室」にちなんで、ピナ・バウシュを知る上中居町の舞踊家・瀬山紀子さんのスクリーントークが15日に同シアターで行われた。
この映画は、世界的な舞踊家ピナ・バウシュのもとでダンス経験のない若者40人がピナの代表作「コンタクトホーフ」を作り上げていく過程を追った作品で、踊ることを通して成長していく青年の姿を描いている。たばこをくゆらせて微笑み、若者たちを見つめるピナの姿が印象的だ。
瀬山さんは高崎市内で「高崎沼田バレエスタジオ」、2004年からはNPOバレエ・ノアも主宰し、息女・亜津咲さんはピナ・バウシュのブッパダール舞踊団で活躍している。バレエ・ノアの作品「紙ひこうき」は、08年にピナ・バウシュ国際ダンスフェスティバルに招待されている。
瀬山さんは「国際ダンスフェスティバルでは、ピナも立ち上がって拍手をしてくれた」とバレエノアの活動を通じた思い出を紹介しながら、「ピナ・バウシュはダンサーの内面を大きなタペストリーのように織り上げていく。人間や社会を素材にし、グローバルで普遍的な芸術性が作品の中に存在している。芸術というと、別世界で、ありがたいことをやっているように受け取られてしまうことがあるが、そうではなく、音楽やダンスを媒体に、私たちと皆さんが交流し、人生を楽しめる関係を築きたい」と語った。
「ピナ・バウシュ夢の教室」は、シネマテークたかさきで20日まで。上映時間は午後2時10分から。料金は一般1700円、高校生以下1000円。電話027・325・1744。