下水汚泥の搬出を再開/阿久津水処理センター
(2011年11月17日)
阿久津水処理センター
焼却は停止。汚泥を15日から
高崎市下水道局は、阿久津水処理センターから排出される脱水汚泥の放射性物質の濃度が、下がったため、11月15日から、セメント会社への搬出を再開した。
高崎市では、下水処理によって排出される脱水汚泥を全て焼却し、焼却灰をセメント原料としてセメント会社に搬出してきた。福島第一原発の事故により、焼却灰に含まれる放射性物質が高濃度となっていたため、搬出ができず、場内に保管してきた。
脱水汚泥に含まれる放射性物質の濃度が、9月末から130ベクレル/kg程度に下がり、10月中旬以降は100ベクレル/kg以下で推移している。
焼却灰の放射性物質の濃度は、1万ベクレルを越えていたピーク時に比べ、現在は3000ベクレル台と3分の1程度まで低下しているが、焼却処理前の脱水汚泥に比べ、高い値となっている。
下水道局では、脱水汚泥の放射性物質濃度が、低い数値で安定していることから、10月の段階で、焼却処理を11月14日で停止し、翌15日から脱水汚泥の状態で、セメント会社に搬出することにしていた。
阿久津水処理センターの敷地内には、11月16日現在で、239トンの焼却灰が建屋などに保管されており、今年度内に保管庫を建設する予定。環境省の省令では、8000ベクレル超は国が処理し、8000ベクレル以下は各自治体が処理することになっている。下水道局は「いずれ処分しなければならないが、万全な体制で保管したい」としている。