大震災避難者への高崎市の対応状況
(2011年4月8日)
設置されたインターネットで情報を検索したり、遊んだりしている避難所の子ども達
避難者の要望に対応。ボランティアも協力
高崎市は、東日本大震災で被災した人や、福島原発の事故による避難者の受け入れを行っており、3月末で、高崎市に避難してきた被災者は、147人となっていた。受け入れ先は、牛伏ドリームセンター、佐野長寿センター、六郷長寿センター、市営住宅。また、市民からの住宅提供が高崎市に65件登録されており、旧市内に1件、群馬地区に2件が入居している。
避難施設から高崎市内の学校に転入した子どもたちは、小学生14人、中学生1人となっている。吉井町の牛伏ドリームセンターには、60人が避難生活を送っており、自治体単位の避難ではなく、本市に親戚や縁者がいることなどで、高崎市への避難を希望した人が多いという。福島県からの避難者で、居住地は複数の市町村になっているそうだ。自家用車で避難してきている。同センターは、宿泊施設のため、個室に入居してもらっている。
ロビーには、福島県の新聞数紙が置かれ、掲示板には地元福島の情報、ボランティアによるイベント情報、弁護士による相談案内、高崎市内のアルバイト情報などが掲示されている。またNTT群馬支店によって無料公衆電話やインターネットが提供されている。
掲示されているボランティアイベントでは、9日に行われる東京農大二高のコンサート、群馬サファリパークの無料招待などがあり、主催者側が全て送迎を行うそうだ。
高崎市では、食事3食を提供し、ドリームセンターでは毎日入浴できる。当初は食事代は有償で、持ち合わせのない人に対しては後日精算の対応だったが、国の災害救助法の適用によって無償となった。高崎市としては、金銭的な支援はしておらず、避難者の個別要望に応じて物資を提供している。こうした対応は、各受け入れ市町村で同様という。これまで、市民から高崎市に寄せられた支援物資は、群馬県に一括して送っていたが、県に大量の支援物資が集まったため、高崎市内の避難者が必要とするものがあれば、提供できるようになったそうだ。
避難者の健康などの相談は、各受け入れ施設ごとに対応している。要望に応じて、高崎市社会福祉協議会にボランティアを要請し、これまで理容業のボランティアによる調髪サービスなどが実施されている。