「不明金問題」究明困難、収束へ
(2013年7月19日)
倉渕ふるさと公社の体質改善を
倉渕町の「はまゆう山荘」で、昨年8月から12月に売上金118万円がなくなっていた問題で、高崎市は、この施設の指定管理者、一般財団法人「 倉渕ふるさと公社」が人事を刷新し、経営改善に取り組むことから、消えた売上金は不明のまま収束させる考えを、18日の高崎市議会市民経済常任委員会に報告した。
同公社は、年末年始に調査したが「紛失か盗難か不明」とし、理事長と幹部職員の計5人が補填していた。高崎市は1月に再度、徹底調査するよう公社に指示したが、全容はわからないということだった。
高崎市は、公社の責任により市に損害を与えていないことや、これ以上調査しても原因はわからないと判断したことから、再発防止の徹底など公社が経営改善に取り組んでいることから、この問題を収束させることに決めたという。
はまゆう山荘は、幕末の偉人・小栗上野介を通じた交流で横須賀市が保養施設として旧倉渕村に設置し、合併後は横須賀市から高崎市に寄贈された。温泉を掘削するなど、倉渕地域の振興拠点として、高崎市も整備に力を入れてきた。
松本副市長は「原因は管理体制にあり、経営体質が甘かったのは間違いない。徹底的に体質を改善する必要がある」と公社に対し苦言を呈し、厳しい姿勢を見せている。副市長は、レジがエントランスに近くスタッフが不在の時間もあったなど、問題点を示した。
公社では今回の問題により、理事長が交替し、不在だった支配人を置き、指示系統と責任を明確にするなど、改善に向けた取り組みを行っているという。
指定管理者の指定期間は、来年3月末で満了するが、高崎市は次期の指定について、「市民が参加できる公共的な運営が必要」などの観点から、はまゆう山荘とわらび平森林公園の2施設の管理は、非公募で同公社を継続して指定する考え。指定期間は5年間の予定。