8月から生活保護基準を引き下げ
(2013年7月18日)
国の見直し、3年間で6・5%引き下げ
高崎市は、17日の高崎市議会常任委員会で、生活保護基準を改定し、生活扶助費について、3年間で段階的に6・5%引き下げることを報告した。12月に支給される期末扶助の見直しでは、一人当たりの金額を人数倍して計算する方法から、世帯人数に応じて基準額を設定する方法に改める。
この措置は、政府が今年1月に行った閣議決定にもとづくもので、5年に一度行われる 生活保護基準の見直しにより、低所得者世帯の消費実態にあわせた改定とされている。
改定では、激変緩和の観点から、引き下げ幅が基準生活費が10%を越えないように調整するとともに、8月から3年程度をかけて段階的に引き下げることとされている。
高崎市の試算では、高齢者の二人世帯では、現在の10万6020円が8月から1770円少ない10万4250円、平成27年4月からは、現在よりも5336円少ない10万684円。40代の夫婦で小学生と中学生の子どもがいる世帯では、現在の20万2040円が、8月から6070円少ない19万5970円、平成27年4月から、現在よりも1万8212円少ない18万3828円になるという。
期末一時扶助は世帯1人1万2900円が、620円少ない1万2280円になる。これまで、一人1万2900円を人数倍していたが、8月以降は、世帯2人の場合が2万20円、3人の場合が2万630円などとなる。
引き下げの一方、就労・自立支援策が強化される。生活保護を受けている人が、就労により自立してもらう意欲を高めるため、就職活動を月に6回以上行った人については、8月から月額5千円の「就職活動促進費」が支給される。高崎市では、ハローワーク高崎と連携し、週に1回相談日を設け、24年度は58人が就労し、20人が生活保護から自立している。市は、今後さらに生活保護者に対する就労、自立の支援に力を入れていく考え。
高崎市の生活保護数は、平成25年7月1日現在で、2409世帯、3060人となっている。