震災の影響、4割企業が売上減
(2012年5月8日)
たかしん調査
高崎信用金庫は、高崎市内の中小企業357社に対し、東日本大震災から1年を振り返って、経営に与えた影響などについて調査を行った。
大震災で最も経営に影響が大きかったのは「消費自粛の雰囲気」23・0%、「電力不足」17・6%、「物流の遅延・停止」17・4%、「原材料、資材、燃料の不足」13・7%となった。高崎市内の企業では、直接的な被害よりも間接的な被害が多く、8割以上の企業が大震災の影響を受けている。
平成23年の売上は、「5%以上10%未満の減少」21・6%、「10%以上30%未満の減少」16・5%など4割以上の企業で売上が減少した。
「消費自粛」は、不動産業、小売業、卸売業、サービス業、「電力不足」はサービス業、製造業、「物流の遅延・停止」は卸売業、建設業、サービス業、小売業で影響が大きかったと指摘された。
震災後の経営施策では、「省エネ機器・設備の導入」16・5%、「販売・生産体制の見直し」16・2%、「取引先の変更・見直し」16・0%、「役員・従業員の安全管理強化」12・9%などとなった。約半数の企業は「特にない」と回答した。
緊急時に備えた「事業継続計画」を策定済・策定中の企業は約1割で、9割の企業は未策定だった。「必要ない」と考えている企業が約3割あった。
被災地復興に必要な対策は「原発事故への適切な対応(補償・除染など)」52・1%、「被災企業の経営支援」44・5%、「公共インフラの整備」36・4%、「雇用確保の支援」34・2%などとなった。