都市集客施設に期待の意見が多勢/パブコメ結果
(2012年11月15日)
120人から意見と提案
高崎市は、14日の高崎市議会・都市集客施設調査特別委員会に、8月から9月に実施した「都市集客施設基本計画(案)」に対するパブリックコメントの結果を報告した。
パブリックコメントは、120件寄せられ、電子メールによる提出が最も多かった。
寄せられた意見では、音楽ホールに対する意見が最も多く、群馬交響楽団を中心とした良質のクラシック音楽が楽しめるホール、一流の演奏家を招へいできるホールなど、音響や施設の充実、特徴的な施設デザインが求められた。
計画全体に対しては、商業施策、文化施策、都市計画と合わせた計画づくりが求められた。
イベントスペース・パブリックスペースについては、既存の市有施設や県が進めるコンベンション施設との機能重複が指摘された。予算規模や集客効果については、しっかりと算出するよう求められた。利潤を生み出す施設運営を求める意見もあった。
反対意見、慎重論では、計画の抜本的見直しや、市民に計画が周知されていない、他の事業に予算を回すべきという意見があった。
また、高崎市が高崎市文化協会の加盟団体に対して行った聞き取り調査では、シティギャラリーは常に抽選で、はずれて使えずに発表の機会を失っている実態などが示された。ステージ部門の団体からは、ホールの使い勝手について細かに指摘している。
音楽センターの音響や客席の狭さなどの問題は、市民に周知されてきたが、シティギャラリー等のフル稼働状態により市民団体等が文化活動の機会を失っていることや、公民館等の社会教育施設では企業の商業利用が制約されることなど、行政に携わる者や実際に施設を利用している者でないとハコ不足、機能不足が実感できない側面があり、都市集客施設に対する一般論と実態とのギャップもパブリックコメントや利用団体への聞き取りで浮かび上がったのではないか。
合唱の全国コンクールが音楽センターで予定されていたが、施設の機能不足で開催がキャンセルされたという報告もあり、都市集客施設について実態に即した議論を深めていく必要があるだろう。